2004年5月21日号(第471号)

年金改悪阻止!労働者の怒りを結集

連合京都第75回メーデーに2万8千人 参院選勝利へ福山哲郎さんが謝罪と決意

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「平和・人権・環境・労働・共生」をテーマに、連合京都の第75回中央メーデーが5月1日、京都市立美術館前で開かれ、組合員や家族2万人が参加した。また府内の8つの地域協議会で行われたメーデーにも8千人の組合員が参加、各地域で「年金改悪阻止」「参院選勝利」を誓い合った。

抜けるような青空のもと、京都中央メーデーは午前9時に開会。冒頭、木戸美一会長は「厳しい雇用情勢の中で、政府の年金改革案は改悪でしかないという認識のもと、撤回を求め地域・職場で行動を展開してきた。4月28日の衆議院厚生労働委員会での強行採決の暴挙を許すわけにいかない」と訴えた。また福山哲郎参議院議員の年金未納にふれ「未納の意識のないまま未納したとはいえ、我々にとっては残念なこと。自ら明らかにされたことを受け止めたい」と述べた。

来賓の山田啓二知事、桝本頼兼京都市長に続いてあいさつに立った福山議員は、自らの未納問題を謝罪した上で「みなさんの気持ちにすがるしかない。7月の参議院選挙で政権交代の道筋をつけるためにも再選を勝ち取りたい」と訴えた。

最後に、抜本改革なき政府の年金改革法案の撤回を求める特別決議とメーデー宣言の後、参加者は南北二コースに分かれて京都市役所までデモ行進した。

労働運動の存在示し連帯を〜丹後、福知山メーデー

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福知山地協メーデーは5月1日、福知山市厚生会館で31単組、約1100人が参加して開かれた。連合福知山地協の藤田議長は「労働運動の存在を示し、要求を発言していくメーデーの意義を確かめよう」と訴え、年金制度を含め、政府の改革案では勤労者のくらしは厳しくなるばかりだと批判し、参議院選挙への意気込みを語った。壇上には福知山・天田、一市三町の首長をはじめ多くの来賓が出席した。終わりに、安心と信頼の年金制度を求める特別決議を採択し、第二部の祭典の部に移った。

青空の下、プラカードコンクール〜南山城メーデー

京田辺社協が決意表明「ヘルパーの待遇改善とサービス向上を」

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5月1日、快晴の青空のもと、南山城地協メーデーが宇治市・太陽が丘で開かれ1500人が参加した。今年は土曜日の開催ということもあり、家族連れも多くみられた。

後藤議長はあいさつの中で、7月の参議院選挙、8月の久御山町長選、12月の宇治市長選にむけ、各推薦候補の支持・協力を要請した。さらに「政治経済は今だ混沌とした状況下にあるが、このようなときこそ労働組合は先を見据え足場を固めて歩んで行かなければはならない」と述べた。京都府知事のメッセージ披露の後、山井和則衆議院議員、宇治市長、各議員のあいさつが行われた。

単組の活動報告では、京田辺市社会福祉協議会労働組合の玉井委員長が、ホームヘルパーの待遇改善と介護される立場に立ったサービス向上にむけ、組合活動を展開すると決意表明した。

初夏を思わせる日差しの中、第二部では恒例のプラカードコンクールと大抽選会が行われ、商品を獲得した人も、できなかった人も日焼けした顔で帰路についた。

弦楽器の音色に心癒され

京響メンバーによるアースデイコンサート 丹波ワインのミニ講座も好評

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1970年に「環境保護に地球市民として取り組む」集会からスタートしたアースデイ。府本部の取り組みは今年で10年目を迎えた。オープニングは恒例の京響音楽家労組メンバーによるコンサート。4月28日、ホテルセントノーム京都には53人が参加した。

第一部は弦楽四重奏によるモーツアルトの楽曲。ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロの弦楽器が奏でる美しい音色が心に染み渡るすばらしい夜となった。さらにその夜を引き立てたのは、ご当地京都の丹波ワイン。コーディネイターのワインミニ講座を交えながら参加者は、赤・白4種類の自然の恵みを堪能した。

第二部では、なじみ深い楽曲が次々に披露された。弦楽器で聞く「ふるさと」に、ほろりとする参加者もあり、最終曲の「川の流れのように」は日本の自然美の情景が目の前に浮かんでくるようだった。

忙しい日々を過ごす私たちにとって清涼感を与えられ、心を癒されるひとときとなった。参加者からは惜しみない拍手が送られた。

指定管理者制度、選定基準の中身に要求案を

JI-UP京都 60人が学習と交流

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JI-UP京都(自治労京都労組法適用組合協議会)は、労組法適用組合の現状と問題の解決にむけて学び、交流するための「交流学習会」を五月九日、京都市の保養所きよみずで開いた。参加者は60人。

学習会に入る前には、恒例の京響音楽家労組によるミニコンサートが行われ、バイオリンとヴィオラによる弦楽三重奏の鮮やかな音色が会場に響きわたった。

学習会は、西村広樹JIUP京都議長と木村幹雄府本部委員長のあいさつの後、自治労産別建設センターの小畑精武氏から「指定管理者制度と対策」、森田龍雄自治労臨時中央執行委員から「介護職場の現状と課題」についての講演を受けた。質疑・応答では、指定管理者制度の具体的な対応についての質問が出され、小畑氏は、制度作成の段階から選定基準の中身に組合として積極的に要求案を出していくことがポイントだと今後の方向性を示された。

最後に自治労共済京都府支部の乾眞治事務局長から「自治労共済の今後」について講演があり、共済加入者の獲得が組合運動の活性化につながるというアピールもあった。引き続いての交流会では、単組紹介や意見交換など有意義な時間を持つことができた。

文化財・博物館職員が交流

「経営危機解決策を」京都市埋文研労組らが呼びかけ

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文化財・博物館事業の現状と問題解決に向けて話し合う交流会が4月17、18日の2日間、京都市・本能寺会館で開かれ、府内はじめ北海道や沖縄など全国31団体から60人を超える学芸員や発掘調査技師らが参加した。

昨年、京都市埋蔵文化財研究所労組などの団体が、深刻な財政難を乗り越えるための解決策を学ぼうと関係労組連絡会を設立、今回の全国交流会の開催となった。

交流会では「文化財・博物館の氷河時代」というテーマで、山田邦和花園大学教授が講演。「文化や歴史は市民が住んでいる地域に誇りを与え、文化的環境を提供できる。市民に必要とされる文化財活用の企画と発信を」と訴えた。続いてアイヌ民族博物館、江戸東京博物館などの職員組合から経営危機を乗り越えるための活動や問題点についての事例報告があった。二日目は、交流会を継続し、情報を共有して適切に対応することなどが提案された。

参議院選挙「非拘束名簿式」ってどんな制度?(その2)

個人名での票数を増やすことが重要

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前回(その1)で、参院選の比例代表は、個人全員の票数と政党票の合計で当選者の人数が決まり、当選順位はあくまでも全国から得られた個人票の合計数によって決まることを説明しました。

この制度でタレント議員による集票を狙うことの意味は、次の極端な例を見ると理解できると思われます。○○党のタレントAが200万票、現職B10万票、現職C5万票、新人D3万票、新人E2万票、政党票30万票とし総得票数250万票。かたや、△△党の現職A30万票、現職B15万票、新人C10万票、政党票45万票で総得票100万票。ドント方式(※)で7名の議席数が決まった場合、○○党は5名、AからEまで全員が当選。△△党はAとBの2名が当選となります。その結果、3万票、2万票で当選、10万票で落選という矛盾が生まれます。したがって、候補者それぞれの得票数を伸ばしつつ、政党全体での総数を増やすことが多くの議員を当選させることにつながります。

われわれ自治労の代表「たかしま良充」さんが、国会で活躍し制度・政策で意見反映するためには、個人名での獲得数を増やすことがなにより重要となります。(※ドント方式については次号で説明します)

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