2016年12月1日・15日号(第744号)

2016賃金確定闘争 京都府自治振興課交渉

実質的な較差解消を

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府本部は11月17日に、京都府自治振興課と賃金確定の要求に関する交渉を行った。人勧が地方にない手当に較差を積み、国どおり改定すると給与水準が下がることを受けての地方自治体における独自性と改善を求めた。また、ラスパイレス指数の考え方や特別昇給原資の確保、臨時非常勤職員の処遇改善について府の見解を質した。府との交渉を抜粋して報告する。なお府本部は11人、京都府から4人が出席した。

格差の是正策

中西自治振興課長は「11月16日に国家公務員法の改正がされた。均衡の原則に基づき、国の制度を基本とし、地域の民間給与と地域の国家公務員を水準としながら住民の理解が得られることが必要であると考える。賃金や諸手当に関しては市町村で適切に判断するように助言している」と述べた。

府本部は「国は本府省業務調整手当に206円に充てた。京都府の人事委員会勧告でも、較差額891円のうち469円を地域手当の改定に振り分けた。地域手当ゼロの団体は、例えば扶養手当などに充てないと格差が広がる」と人事委員会がない自治体の格差是正策を追求。

府は「扶養手当が他の団体と違うことに住民の理解が得られないのではないか」と意見の相違があったが、府本部が「勧告制度は較差を埋めるためにあるもので、どの部分に配分するかであって、手当の額まで必ず同じである必要はないのではないか。また、妻と子の配分経過措置期間に弾力性を持たせるなどの方法もあるのではないか」とさらに求めた。

昇給原資の確保

府は「人事評価制度のプラス評価分として、8号給5%、6号給20%の特別昇給原資を充てることには問題はない。ただし、絶対評価が基本となるので毎年この率で引き上がるわけではない」と説明した。

府本部は「その原資への理解が欠けている自治体がある。丁寧な助言をお願いしたい」とした。

両立支援制度の改善

府は「法律が成立次第、制度の改善についての情報提供と助言を行いたい。また、臨時非常勤職員の育児休暇制度について、まだまだ導入されていない団体があり、引き続き助言していきたい」と述べた。

府本部は「介護休暇は今回の改正を最低基準として、初回の申し出期間(2週間以上)の緩和等、職員が取得しやすいものとなることが重要となる」と活かされる制度設計を求めた。

臨時・非常勤職員の改善

府本部は「臨時・非常勤職員に、経験年数を加味する前歴換算的な賃金引き上げが必要ではないか」と質した。

府は「スキルが上がり職務能力と責任に応じた賃金とすることは可能である。また、次の契約に際して空白期間は必要ない」と応じた。

府本部は「保育士に任期付職員を募集している団体がある。本来なら正規職員を採用すべきだが、状況に応じての任期付職員も前歴換算や昇給が可能で、現行よりも労働条件が改善される。他の自治体にも周知をお願いしたい」と処遇改善についての助言を強化するよう求めた。

最後に高橋委員長が「国に対して要望をしていただくとともに、国に画一的に合わせるのではなく、地域の事情も踏まえた対応をお願いしたい」として交渉を終えた。

国際連帯救援カンパ

スマートフォンに隠された真実

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カンパ2017 リーフレット(PDF 1.7MB)

携帯電話やノートパソコンに欠かせない充電式リチウムイオンバッテリーの主な原料であるコバルトが、過酷な児童労働で採掘されていることは知られていない。あなたのスマートフォンに使われている電池には「児童労働」が含まれているかもしれない。

国際連帯救援カンパは、その実態を調査解明し、世界中に呼びかけて、それぞれの国で行動を起こす、アムネスティ・インターナショナルの「労働組合アクション」に活かしている。携帯電話やノートパソコンを持たない生活をすることは難しい状況だが、国際連帯カンパに協力することで、コンゴ民主共和国政府に働きかけ、児童労働をなくす取り組みを支援することができる。

自治労は、2017年度メインテーマを「ワンコインの支援を―500円でできること」としてカンパの取り組みを全国で進めていく。

貧困をなくし、すべての子どもが等しく、当たり前の教育や医療を受け自分の生き方を選択することができる社会を作り出すためにも各単組・組合員のみなさまには、趣旨をご理解していただき、カンパのご協力をお願いしたい。

第7回全国ご当地鍋フェスタ

今年もやります!府本部現評と八幡市職労現評が出店

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12月4日、ニッポン全国のご当地鍋&ご当地グルメ「鍋―1グランプリ」がきじ鍋の町、笠置町で開催される。

府本部現業評議会が「京風すじカレーうどん鍋」を、八幡市職労現評は「竹炭黒キムチ鍋」を出店する。現評の仲間が出店するのは昨年についで2回目。

現場の力を活用した質の高い公共サービスを守るためには、地域や住民の理解が必要と市民アピール行動の一環の取り組みを兼ねている。

全国から出店されるご当地鍋は、ふぐのレモン鍋やきじ鍋他、21店。ご当地鍋を食べ比べ、気に入った鍋に投票すると、得票で優勝が決定する。また、ご当地グルメではあんこカツなど17店が出店される。

笠置町おもてなし団体もジャンボ焼き鳥、つきたてほやほやお餅で地元をアピールする。

会場ではステージショーや子供が楽しめる体験コーナーなどイベントも多く、みなさんで笠置町を盛り上げよう。

会場は、「天然わかさぎ温泉・笠置いこいの館前広場」。駐車場へのマイカー乗り入れは混雑が予想されるため、交通公共機関の利用をお願いする。JR笠置駅から徒歩5分。

府本部女性部第54回定期大会

組合活動を身近に

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府本部女性部は、11月4日に第54回定期大会をメルパルク京都にて開催、8単組32人が出席した。

スライドで活動報告を行い、2017年度の活動方針と新役員体制が提案され全議案が全員の拍手で可決された。新部長に、草川美佳さん・京都交通労働組合を選任した。

10名の新役員の自己紹介の後、旧役員へ感謝の拍手が送られた。

府本部JI−UP京都第18回総会

組合活動の更なる強化を

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府本部労組法適用組合協議会(JI−UP京都)は11月11日、第18回総会を京都ロイヤルホテル&スパで開催。

代議員など10単組31人が出席し、2017年度の運動方針では指定管理制度に対する取り組みや年間計画、役員体制などが可決された。

役員は、小檜山議長(埋文研労組)、古川副議長(全国一般京都地協)、石田副議長(亀岡環境労組)、北野事務局長(アカデミー労組)らの新体制で活動を開始した。

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