2006年11月1日号(第538号)

京都府山田知事に賃金確定闘争で要求書

拙速な人事評価制度の導入に反対を表明

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8月の人事院勧告に続き、府県や政令都市など人事委員会勧告もほぼ出そろい、賃金確定に向けた山場を迎える。府内では、京都府人事委員会が12日、京都市人事委員会が9月13日に勧告した。

府本部は10月19日、06賃金確定闘争に関し、京都府地方課へ要求書を提出した。要求書の内容は、「一方的な官民比較方法の見直しは看過できない」また「地域給・給与制度の見直しや人員削減で地方公務労働者の生活や職場が脅かされている」とし、要求項目は11点。

  1. 賃金改定は少なくとも人勧内容を最低とすること
  2. 中途採用者の初任給決定の人事院規則に準じた改正と在職者調整の実施
  3. 扶養手当支給の属性区分見直し
  4. 人事評価制度導入にあたっての組合との十分な協議の担保

などを求めた。提出は地方課で行なわれ、府本部木村執行委員長から石野地方課長へ手渡された。府本部は闘争山場にむけ取り組みを強化していく。

10.20 現業・公企が統一闘争で総決起集会

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幅の出た闘争体制でパワーアップした集会が成功……府本部は10月20日「2006現業・公企統一闘争総決起集会」を下京区・ぱるるプラザ京都で開いた。会場には10単組130人が結集。小泉政権の負の遺産、格差社会や社会不安を現業・公企の力で是正し、自ら職場を守っていこうと、闘争勝利を誓い合った。

なおこの集会はこれまでの現評に公企評を加え、公企評・社福評・青年部・女性部をメンバーとした闘争本部が開催。集会での闘争報告も、より幅のあるものとなった。

集会は木村本部長(府本部委員長)のあいさつでスタート。質の高い公共サービスで将来に希望を持つためにも、来年の地方選、また参院選でのあいはら候補の勝利で政策実現能力を高めようと訴えた。続いて、中村現評議長、日下公企評議長あいさつ、集会基調提案へ。12日に行なった地方課交渉報告も行なわれ、各単組決意表明では「公務員攻撃にはもうガマンできない、今こそ立ち上がろう」「職場がなくなる危機感の中にいる」「仕事の価値を上げ委託をくいとめる闘いをなんとしても進める」など力いっぱいの訴えが行なわれ、団結ガンバローで閉会した。

府本部「男女がともに担う」委員会が学習会

京大・落合教授招き、日本の男女の「伝統」を問い直す

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10月11日、男女がともに担う府本部委員会の学習会、「『失われた日本家族』を求めて〜伝統主義者の知らない真実〜」を、京都大学の落合恵美子教授を講師に招き開催した。

私たちが、日本の伝統と思っていることは果たして真実なのか。伝統と思わされているだけではないのか。もしかしたら、伝統といっている人たち自身も、本当の真実を知らないのでは。落合教授は、歴史人口学を通して江戸時代の日本(地方)を研究し、伝統(と思われていること)にメスを入れた。

日本、特に東北地方では離婚が多く現在の米国水準に達していた。「ヨバイ」は男性のためだけではなく、女性のためでもあったし、結婚相手の選択方法などでもあった。九州地方には、出産後に結婚する地域があった。日本は元来女性が働く社会で、奉公にも女性が出て行き専業主婦ではなかった。江戸時代で息子と同居していた高齢者は、全体で五割程度、経済的に厳しい家庭では3割程度。子供も少なく、とりわけ東北地方の出生率は低かった。日本の家の特長は養子を取ることであり、5人に1人の男性が養子となった。江戸時代では一部を除いては姓の使用はなく、夫婦同姓となったのは100年程度である。日本の伝統というが、歴史人口学では江戸時代の日本は少なくとも東北・中央・西南の3地域に分けられ、日本が一つではなかった。

参加者の「目から鱗が落ちる」話が次々と飛び出し、伝統主義者にだまされない運動の展開を確認して学習会を終えた。

「加盟してよかった」組織づくりめざそう

10月19日にJI-UP京都が第8回総会開く

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自治労京都労組法適用組合協議会(JI―UP京都)は、10月19日、第8回総会を京都市内の「おおたや」で開いた。京都府内から代議員・傍聴者など42人が出席、前年度の活動の総括をはじめ、今後1年間の運動方針について討論した。

総会は間憲司議長のあいさつで始まり、木村幹雄府本部執行委員長から来賓あいさつを受けた。前年度の経過と総括、新年度の役員体制が承認され、新年度の運動方針へと続いた。その質疑・応答では、前役員からの積み残しの課題として、今後も加盟単組がそれぞれ自立した組合活動ができるような組織作りをめざしてほしいという意見が出された他、古代学労組に関連して「府本部に加盟してよかったと思えるような組織づくりを一緒に進めていこう」という積極的な意見も出された。採決では全議案が承認され、間議長の団結がんばろうで総会を終えた。

続いて、新規加盟の京都府中小企業団体中央会職員組合の紹介と古代学労組の坂井委員長から、これまでの支援に対するお礼と今後の活動の趣旨説明があり、古代学労組へのさらなる支援を確認した。

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