2007年12月1日号(第564号)

さあ賃上げ、いざ時短

2007賃金確定闘争、各単組がヤマ場〜交渉設定も進行中

府本部の各単組では、07賃金確定闘争がヤマ場を迎えている。今年の確定闘争は、実質9年ぶりのプラス勧告を受け展開している。しかし、政治的圧力による不完全実施(指定職)や、現業賃金への抑制攻撃など課題が多い。

自治労京都市職では、粘り強い交渉を積み重ね、11月20日に単組最終回答を得た。@賃金に関しては、月例給については改定が見送られたものの、一時金の支給月数を07年度から0.05月分増の4.5月分にA勤務時間については、国に先がけて2008年1月から1週間あたり38時間45分(一日7時間45分)とする勤務時間の短縮B育児休業から復帰した者の給料の調整は期間率を100分の100とするC部分休業の取得単位を改善する、などの回答を「一定の成果を上げることができた」と判断した。

自治労京都府職では11月27日、きょうと教組とともに最終交渉を行なった。@給与改定について、人事委員会勧告の取り扱いは指定職を改定見送り、一般職は勧告通り改定A休暇制度について、早急な見直しB人事評価制度について、一般職の第2次試行の実施C時間短縮については国の実施を待って対応する、などを回答した。組合側は勧告の早期完全実施、人事評価については給与への反映に対し反対の立場、などを伝えた。給与改定などについて妥結の方向で職場討議に入っている。

いっぽう府本部は11月26日に京都市内、27日に府北部、28日に府南部の各ブロック別単代会議を開催し、各自治体単組の確定状況の把握と情報交換を行なった。まず要求書の提出については14単組中12単組で提出。交渉については12月上旬を目途とし各単組で実施する予定だ。賃金部分はどの単組についても人勧並みの引き上げをめざすが、時間短縮については国や府の動向を見る、との感触が強い。また、特勤手当や通勤手当、特別休暇制度の見直しなど単組それぞれの提案を受けている状況が明らかになった。府本部は「全ての単組での要求書提出・交渉実施」による、よりよい内容の妥結をめざす立場から、未確定の単組に対し、さらにサポート活動を強化し、賃金引上げはもちろん、諸権利も含めさらなる前進をかちとる。

植物にふれ地球環境考える

府本部アースデイ・ガーデニング教室 今年も盛況

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府本部の環境行動「07アースデイ」の取組みのひとつ、「ガーデニング教室」を11月17日、京都市花き市場で開催した。今回は8単組37人の組合員と家族が参加。子どもたちの姿も多く、教室は和気あいあいとした雰囲気で進められた。

貴島フローリストの講師から説明を受け、見本の作品を参考にしながら作業が進行。植え込みする植物は、おどり葉牡丹・八重咲きカランコエ・パーセノシッサス・チェッカーベリーの、花や木が4種類。これに来年の干支のネズミをあしらった竹飾りなどのオーナメントを加え、迎春用の寄せ植えを各自で完成させるというもの。作業を親子で力あわせて進めるほほえましい姿も見られた。

参加者は土と植物に触れて、改めて地球環境に思いをはせながら、作品を大切に手にして帰路についた。

財務省の恣意的な数値発表を許すな

京都府本部からの要請に基づき全国運動展開中

財務省が10月26日、財政制度審議会・財政構造改革部会で配布・公表した@国家公務員と地方公務員の人件費を比較する「人件費指数」A「技能労務職の給与水準の民間との比較」等の数値について、地方公務員の給与水準の抑制を意図した恣意的な試算結果であり、この不適切な資料の公表により、国民・住民・政治家らに大きな誤解と反響を招いている。

特に、国を100とした場合、京都府が120.5、京都市が162.5と、ともに全国一高いとされたことについて、京都府・京都市は11月6日、連名で財務省に対し異例の「質問状」を提出するなどの事態となっている。これに関連し京都府本部は自治労本部に対し、財務省が公表した内容への反論と全国的な行動の実施を要請した。

これを受け自治労本部はまず、財政制度審議会委員の高木剛連合会長を通じて意見を述べ、財務大臣あての「建議」の中の財務省の意図を一定のレベルにまで後退させた。

さらに本部は、全国の県本部・単組にむけ「財務省の恣意的な数値資料の作成・公表に対する抗議打電等の行動」を指示。財務省への抗議打電、総務省への要請打電、さらに首長への要請を12月7日までに実施するよう呼びかけている。全ての単組がこの行動に参加するようお願いする。

保育の市場化にどう対応するか

07京都保育集会を開催、現場の声を聞く

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府本部社福評は11月17日、「07京都保育集会」を中京区・こどもみらい館で開催、6単組から34人が参加した。

集会は三輪祖史議長のあいさつで開会。学習会は自治労本部社福評事務局長の秋野純一さんより「公立保育所を取り巻く情勢と課題」をテーマに、公的保育制度をめぐる動向や、公立保育所の市場化、民営化への対応についての講演を受けた。今後、人材確保と定着のためには、保育が職員の経験こそが価値となる職場であることから、賃金と雇用の安定がいっそう重要であることを学んだ。

続いて、保育士・2分科会と学童保育指導員・1分科会の3分科会を実施。保育士分科会には給食関係者の参加もあり、民間委託が進められてきていることや、委託後の職員配置、また予算削減により非正規職員の補充が増加している反面、低賃金による人材不足の問題などが報告された。

学童保育指導員の分科会では、自治労豊中市放課後こどもクラブ指導員労組の高橋英津子さん・種田由紀子さんより「任期付短時間勤務職員の制度と勤務条件」の制度の説明を受け、勤務時間・諸手当・研修などについて意見交流。参加者同士で制度内容を理解し、低賃金が常識となっている指導員の待遇改善のための取り組みへの決意が報告された。

もんじゅへ「人間の鎖」で抗議の声を

12月7日から福井で全国集会

来年秋の運転再開が予定されている高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉を訴える行動が12月7日から9日の3日間、福井市を中心に行なわれる。今年7月の柏崎・刈羽原発を襲った中越沖地震の体験からの危険性の指摘も行なわれる。府本部は京都平和フォーラムの一員として、35名態勢での参加を呼びかけている。

この行動は「もんじゅを廃炉に!全国集会」。7日に福井県などへの申入れ、8日には講演「もんじゅは危険とムダを撒き散らす」や県庁を取り囲む「人間の鎖」行動、9日にはフィールド・ワークが実施される。

元気とパワーで乗り越えよう

府本部女性部が第45回定期大会開く

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11月8日、キャンパスプラザ京都で府本部女性部第45回定期大会を開催しました。経過報告並びに全議案について、審議や承認がスムーズにはこび無事終了することができました。

まず、各単組の出席人数が少ない中、本年度の活動として開催した「北部単組学習・交流会」の良い成果として、福知山市職から傍聴参加がありました。遠方にもかかわらず出席されたことは、たいへん意義がありました。また、活動報告で、意見を述べてもらう単組が少なく、事前に発言の申し合わせが十分でなかったことが次年度にむけた課題となりました。

私は、副部長と連合京都女性委員という大役を皆様のご指導のもと、あっという間でしたが、楽しく果たすことができました。しかし、書記長という大役をさらに一年担うことになり、人前で話すのが苦手な私はまた、不安で一杯です。幸い前年度よりひき続きおられるメンバーが多いため、支えてもらいながら努力していこうと思っております。職務と女性部での活動の両立は大変ですが、いろいろな方の意見と元気とパワーにより皆で乗り越えていこうと思います。ご協力よろしくお願いします。(府本部女性部書記長 高田麻)

委託偽装請負の実態など学ぶ

府本部現評が「学校部会学習会」開く

府本部現評の学校部会の学習会を、11月7日午後6時30分より久御山町役場のコンベンション・ホールにおいて開催した。冒頭、部会長の丹波栄子さん(京都市学給労委員長)より主催者挨拶を行い、続いて中村現評議長、さらに開催地元の久御山町職の田井稔執行委員長から来賓の挨拶を受けた。

学習会は、まず、「学校現場による民間委託偽装問題」をテーマに丹波部会長から講演を受けた。労働者派遣と請負との違いや、また、職場が適正な業務委託となっているかを調べること、最後に偽装請負を防ぐため、組合側はまず「契約書を見て請負か派遣かを判断、指揮命令系統で違法はないか」などチェックを進めるべきことを学んだ。

続いて、各単組の現状報告とたたかいの課題等が発表された。各単組、特に府南部単組においては、非常に厳しく強引な合理化が提案、もしくは実施されているとの深刻な報告を数多く受けた。最後に、副部会長の花岡治次さん(京都市学職労委員長)よりまとめを受け、学習会を閉会した。

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