2008年4月1日号(第572号)

「ひどい」職場実態改善を

府・自治振興課交渉、現場の声示して要求…3月19日

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府本部は3月19日、「08春闘・京都府自治振興課交渉」を、平安会館で行なった。府本部は木村執行委員長ほか執行部6名と2単組からの単組代表者が出席。自治振興課からは石野課長ほか3名が出席した。この交渉に臨むにあたり、府本部は3月5日に要求を十項目にわたる要求書を提出し、交渉に臨んだ。

交渉は、木村委員長、石野課長があいさつを交わした後、各項目にもとづく回答があった。回答の中で課長は、「人事評価制度は職員の理解を得て進めるべきものであり、試行錯誤を続けていただきたい」「男女労働者の両立支援策は、国が導入済みの制度は自治体でも導入すべき」「今年勧告される労働時間の短縮は、国の改定を待って実施すべき」などとした。

続いて府本部側から、内容確認と具体的対応を追及した。各自治体では人員削減・不補充などで、「自治体は財政難に便乗した人減らしの結果、働く人たちは苦労し、長時間労働や、精神的な問題を抱える者も出るなど、ひどい実態になっている」ことを認識すべきとし、さらに、現業賃金への恣意的な攻撃について、府から国へきっちりとした反論を行なうよう求めた。これに対し課長は、「主張すべき点、改善すべき点は、データを持って理論的に反論していくことが必要だ」と述べた。

これに関し、八幡市職労・山田委員長は「新採予定者が辞退する可能性もあり、人員確保上、心配だ。各自治体の現状を調査できないか」と質問。新規採用の応募状況も、数年前と様変わりし、応募者数が激減している実態も説明。課長は「定員管理は基本的に各自治体の責任で行われるべきもの」と述べた。これに対し「新規採用は重要な問題。立場を同じくして考えてほしい」と強く要請、課長は「共感できる所は多く、心を同じくしていきたい」と答えた。
地域手当支給率にもとづく特別交付税の減額について、府本部からは、「矛盾だらけ」であると追及。これに対し課長は、地域手当そのものの矛盾は認め、自治体の状況を把握し反論すべきは反論していく意向を示した。

次に自治振興課として、自治体職場での派遣職員の実態を把握しているかどうかを尋ね、自治体が法律違反を犯していることは見過ごせないと述べた。これに対し、課長は「調査することは可能」との考えを示した。

また、「ワークライフバランス」憲章とその行動指針の取扱いについて、自治体においても着実な推進が求められていることから、数値目標にもとづき取り組みを進めるよう要請した。

労働時間の短縮に関して、人勧の時期と各自治体での決定時期について質問。「国の改定を待って決定を」との見解に対し「勧告が出れば、府の改正を待たず、各自治体で決定し実施することについて問題はないか」と追及、課長は「問題はない」との見解を示した。

最後に木村委員長から「職場の実態は大変なことになっており、公共サービスの確保のためにも、自治振興課として早急な取り組みを」と要請し、交渉を終了した。

格差拡大にハドメ求め

公務員連絡会08春闘…人事院総裁・総務大臣と最終交渉 京都府本部は交渉支援で参加

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公務員連絡会は、08春闘の取り組みのヤマ場、回答指定日の1週間前となる3月12日、春季要求の実現をめざす中央行動を実施した。京都府本部からは5人が参加、全国の仲間とともに闘った。

全国から1000人が参加した集会では、財政赤字による公共サービスの切り捨てや格差拡大を許さず、回答指定日に向けて闘い抜く決意を固めあった。集会後は、総務省交渉と人事院交渉を実施、府本部メンバーは人事院前の支援行動でシュプレヒコールを行なった。

回答指定日の3月19日には、公務員連絡会・福田議長をはじめとする委員長クラス交渉委員が、谷人事院総裁、増田総務大臣とあいついで最終交渉を実施した。しかし、谷総裁が官民比較方法の見直しをめぐる課題で政府に対する毅然とした姿勢を示さなかったこと、さらに増田大臣が、昨年の不完全実施の経過がありながら人勧に対する明確な姿勢を表明しないなど、不満な回答だった。

しかし「厳しい情勢の中でこの回答を交渉の到達点として受け止め、人勧期・確定期の闘いを全力で進める」との声明を確認した。

メンタルヘルスと両立支援策を学ぶ

女性部が府北部で学習交流会

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府本部女性部は、第2回「北部単組女性部学習会」を、京丹後市・国民年金健康センター「丹後おおみや」にて開催した。参加は5単組8名。

川口恭子女性部長はあいさつで、未加入単組の自治労女性部への結集、また活動への参加の要請などを行なった。

続いて講演へ。「職場のメンタルヘルス」をテーマに、京都市上京区の寺ノ内診療所で看護師をされている宮里文子さんを講師に迎えた。今回は「アロマ・セラピーとストレス・ケア」、アロマの脳への働きや心理効果、薬理作用について詳しく話していただいた。参加者全員が先生の話に感心、うなずくばかりだった。説明を受けた後、さっそく各自で色々な香りのオイルを選び、オイルを調合し完成。さらに、参加者どうしペアを組んでお互いマッサージをしあい、アロマのタッチ・ケア効果の快さを実感することが出来た。

次に、府本部書記次長の高橋直樹さんから、仕事と育児の両立を支援する制度、また新しく加わった「育児短時間勤務制度」「早出遅出勤務制度」について制度の概要などを話していただいた。短い時間ではあったが、学習会・交流会ともに無事終えることができた。

ビルマの民主化へ、展望を熱く語る

ミンニョウさん、京都で講演

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本紙08新年号・委員長対談にご登場いただいた、ビルマ日本事務所のマウン・ミンニョウさんが、3月18日の第30回部落解放連続講座で講演。人権が抑圧され続ける祖国の現状を訴え、ビルマ民主化闘争の展望と支持を熱く訴えた。

講演テーマは「日本から見た祖国ビルマ〜未来のない国」。経済を独占し、民主勢力を抹殺し続けている軍政の恐怖政治をのりこえ、多民族による合衆国制や、軍の民主化の実現により、「祖国を普通の国にしたい」と話した。

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