2010年9月1日、15日合併号(第628号)

正規・非正規 賃金シェアを

自治労第82回定期大会が開催 8月26日〜27日

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自治労第82回定期大会が、8月26日から2日間、徳島県徳島市の「アスティとくしま」で開催された。全国から代議員・傍聴者など3,000人が参加、府本部からは代議員・傍聴者22人が参加した。当面の闘争方針をはじめ、9つの議案が討議され、いずれも可決・承認された。

冒頭あいさつで徳永秀昭中央執行委員長は、公務員制度改革、地域主権などの政策実現、自治体非正規職員の処遇改善とそれを通した公共サービスの向上について問題提起。さらに政治との関係について言及した。とくに自治体非正規職員について「自治体は非正規職員を搾取していると言っても過言ではない。今こそ意識を根本的に改めるべき」とし、例として「人勧の削減原資を非正規職員の処遇改善のために確保するなど大胆な運動展開が必要だ」と訴えた。また、政権与党と労働組合との関係について「これまで通り是々非々の立場で臨み、成熟した関係を構築したい」とした。続いて、第1号議案「当面の闘争方針案」、第2号議案「持続可能な日本社会のグランドデザイン構想等議案」、第3号議案「2011年度一般会計・特別会計予算案」他が提案され、活発な会場討論が展開された。

討論の柱となったのは、公務員制度改革やこれからの賃金闘争のあり方、政治との関わり方など。とくに、保育現場から「子ども・子育て新システム」に対し、公的保育の解体であり職場の不安が増大しているとの意見が多数出された。このように、公共サービス現場の再生を地域社会とともに実現し、さらに公正なワーク・ルールを作り上げていく取り組みの強化を求める意見が相次いだ。

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大会2日目には、引き続き会場討論が行われ、議案の採決へ。全ての議案が執行部原案どおり可決、承認された。

また、新規加盟組合の承認では、54単組代表者が登壇。府本部からは、亀岡市水道職員労働組合の河原浩一委員長が会場の歓迎の拍手を受けた。河原委員長は「社会不安・労働不安が多いなか、全国の自治労の仲間とともに単組の組織を強めたいと実感した」と大会参加の感想を話した。

2011年度運動方針を

府本部第74回定期大会 9月25日・部落解放センター

府本部は、9月25日(土)午後1時から、地下鉄烏丸線「鞍馬口駅」すぐの部落解放センターで第74回定期大会を開き、2011年度運動方針案をはじめ、一般会計・特別会計予算案、当面の闘争方針案などを議論する。

運動方針では、

  1. 政治状況と公務員制度改革
  2. 公契約条例と公共サービス基本条例
  3. 労働組合の組織拡大と力量強化

の3点からなる運動の基調を軸に、地方主権と公共サービスの再構築、労働組合の権利と生活改善、臨職・非常勤労働者を含めた組織拡大などの取り組みを提案する。

当面の闘争方針では、確定闘争、現業・公企統一闘争に向けた具体的な闘争態勢などを提起する。

土曜日午後からの開催ではあるが、各単組代議員の積極的な参加をお願いする。

現評が府に要求書提出

8月24日

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府本部現評は、府本部と連名で、8月24日京都府山田啓二知事あての要求書と政策提言を自治振興課、平木課長に提出した。今回提出した要求書等は「労働を中心とした福祉型社会実現に向けた要求書」「山城地域ごみ広域処理計画の策定について」「学校安全対策基本法の制定を求める要請書」など四点。 要求書では自治体職員の人員確保、賃金・労働条件の改善、財政確保などの項目を盛り込んだ。

また、山城地域のごみ処理に関し、京都府南部の抱える課題について言及。その後、民主党府議団にも要請した。

府本部現評はこの要求書提出を、9月から全国で取り組まれる「現業・公企統一闘争」につなげる取り組みとしてたたかいを進める。

男女平等社会の実現をめざして

男女とも府本部委員会が学習会 8月20日

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男女がともに担う府本部委員会は8月20日、メルパルク京都で2回目の学習会を開催。衆議院議員の小原舞さんを迎え、「男女平等社会の実現をめざして」をテーマに講演を受けた。

小原議員は、自治体の臨時職員や、植木職人、NPO職員などの職歴を披露。フルタイムで働いても生活できる賃金が得られない非正規雇用待遇、出産後は続けられないだろうと実感した自営業の厳しさを体験し、子育て中の女性やDV被害者を支援する事業に携わる中で、女性を取り巻く厳しい現状に問題意識を持ち、国会での仕事をめざした経緯を語った。

国の第3次男女共同参画基本計画の説明では、意識調査の結果や諸外国の取り組みを紹介しながら、管理職や国会議員など政策・方針決定過程への女性参画の必要性を示した。また、官製ワーキングプアの問題について、地方公務員の短時間勤務制度の拡充のほか、正規職員への転換制度など、がんばった人が報われる仕組みを作りたいと強調した。

参加者からは、女性参画の目的や法制度改正、意識調査結果などについて、国に対する要望も含めて意見が出され、課題を共有するとともに、今後の取り組みにつなげることとした。

人権問題について学習

地連青女協夏季セミナーが開催 8月21日

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近畿地連青年女性協議会が8月21日に、ホテルセントノーム京都で56人の参加のもと2010夏季セミナーを開催し、府本部から青年部女性部合わせて10人が参加した。

セミナーでは人権学習をテーマに、講演とフィールドワークが行われた。主催者および来賓あいさつのあと「女性の貧困」と題して、女性のための街かど相談室共同代表の中野冬美さんを講師に講演が行われた。中野さんは、母子家庭の厳しい現状や、母子家庭の女性が貧困に陥る原因として、子育てとの両立など女性労働者の就労問題があげられると話した。

フィールドワークでは、柳原銀行記念資料館と故郷の家・京都を施設見学。柳原銀行は、被差別部落の人々が自ら設立した唯一の銀行で、現在は地域発信の人権資料館として利用されている。また、故郷の家・京都は、在日コリアン高齢者と日本人のお年寄りが共生できる老人ホーム。参加者は、酷暑の中での移動にもかかわらず熱心に説明を聞いていた。

最後に福田青女協議長が「人権が尊重される豊かな社会をめざそう」と集会をまとめた。

ハローワークで求職中の組合員のご家族に朗報

生活支援給付付き職業訓練、受講生を募集

組合員のご家族でハローワークに求職申込をされている方に朗報だ。

民主党政権の雇用政策のひとつで受講料無料の職業訓練が受けることができ、さらに訓練期間中生活支援給付として月額10万円が支給される事業が始まった。(ただし、訓練・生活支援給付金の対象となる一定の条件については、お近くにハローワーク窓口でご確認ください。)

お問い合わせ、申込などは株式会社ウィズネスまで。(電話075−257−2781)

緊急人材育成・就職支援基金事業の職業訓練基礎演習科 受講生募集!

訓練内容 パソコン基礎および販売・一般事務、観光サービス関連分野での即戦力スキルの習得
訓練期間・時間 2010/10/12〜2011/3/31(6か月・訓練日数105日)
訓練場所 ビル葆光(烏丸御池)
募集定員 30名
費用 受講料無料
※ただしテキスト代1万2525円必要です。
※訓練期間中に訓練・生活支援給付を受けることができます。
月額10万円(対象となる一定の条件はお近くのハローワークでご確認ください)
募集期間 2010/8/2〜2010/9/21
選考日  2010/9/24
申込方法、お問い合わせは、株式会社ウィズネスまで
TEL  075−257−2781(担当:本田妃世)

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