2011年2月15日・3月1日合併号(第637号)

全単組で要求ー交渉ー妥結を

府本部第155回中央委員会 2月10日

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府本部は2月10日、第155回中央委員会を京都市「こどもみらい館」で開催した。中心となった議題は、統一地方選闘争や2011春闘をたたかう方針の決定。会場討論を経て、すべての議案が可決・承認された。出席中央委員は、20単組36人(女性参画率は19.44%)。

冒頭、あいさつに立った橋元信一執行委員長は、厳しい国政の状況にふれながら「この通常国会で公務員制度改革が提案されようとしている。2013年には人事院がなくなり、私たちの賃金、労働条件は春闘の中で私たちが団体交渉で決めていくことになる。そのためにも組織拡大と統一自治体選挙での推薦議員の必勝を」と訴えた。

議事に入り、経過報告では、2010賃金確定闘争、現業公企統一闘争の取り組みを中心に、財政の中間決算・監査報告が行われた。

経過報告の承認を受け、議案を提案。第1号議案「当面の闘争方針案」では、2011春闘を取り巻く情勢や自治労の方針にもとづき、府本部春闘の取り組みを提案。協約締結権の回復を見据えた方針や、臨職・非常勤等職員の抜本的処遇改善に向けた取り組み、政治政策闘争、今秋京都で開催する自治労バレーボール全国大会の受け入れなどについて提案した。

第二号議案では、専門部・評議会等の役員交代に伴う執行委員の変更を提案、すべての議案について可決・承認を受けた。また「向日町競輪場の存続に向けた」特別決議と、闘争宣言を確認し、閉会した。

会場発言・答弁

第155回中央委員会・方針討議での質疑要約は次のとおり。

▼国保労組・森岡中央委員…自治労本部から後期高齢者医療制度廃止後の新しい高齢者医療制度に向けた考え方が出されている。国保労組としては、その中の7項目の方針に沿って活動を行っていくので、ご支援ご協力を。また京都府国保労組は10月22日、結成50周年記念式典を行う。多数ご参加をお願いしたい。

本部答弁…自治労の運動方針をともに進めていくことは変わりない。近畿地連とも歩調を合わせて運動を進めていきたい。50周年は盛大に行われることを楽しみにしたい。

2つの署名にご協力を

向日町競輪場の存続 新たな段階へ

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京都向日町競輪場は、1950年に設立され61年の歴史がある。競輪事業は法律で認められた公営競技で京都府が実施しており、これまで向日町競輪場は、京都府や向日市に収益を納め自治体財政に多大な貢献をしてきた。

しかし今回、京都府は売り上げが落ちたことを理由に競輪事業検討委員会を立ち上げ、廃止ありきの検討。2月4日には「廃止はやむを得ない」という最終答申をまとめた。

私たちは京都府知事に対し、存続に向けた適切で慎重な検討作業を行うことを強く要望し、署名に取り組んでいる。現在、各県本部、全競労などの協力で、6万筆を超える署名が寄せられている。

3月からは、競輪事業検討委員会のまとめを受けた、京都府との折衝に闘争の中心が移ってきた。全国の競輪場の売り上げなどで中位にある向日町競輪場の経営について、競輪事業の有識者などを加えた経営改善委員会を設置するなど、本格的な経営改善に向けた努力を要望する。そして、検討委員会が廃止の根拠とした競輪場の赤字体質を改善しよう。

臨時・非常勤等職員の処遇改善、雇用安定に向けた法改正求める

地方自治体における約60万人とも言われる臨時・非常勤職員は、地方行政、教育の重要な担い手となっている。しかし、その処遇と雇用は低位かつ不安定であり、格差社会の是正が求められるなか、その改善は重要な課題となっている。

良質で安定した行政サービスや教育の維持・向上をはかるためには、自治体で働くすべての職員が、自信と誇りを持ち、かつ安心して業務に従事することが必要だ。

自治労は、公務員連絡会が実施する臨時・非常勤職員の処遇改善、雇用安定にむけた法改正を求める200万人署名(自治労130万人)に取り組んでいる。府本部の目標は9600筆。今春闘の取り組みと連動して各単組・組合員のご協力をお願いしたい。

総務大臣 片山善博 様

【要請】

  1. 非常勤職員の諸手当支給制限に関する制度の見直し(地方自治法第203条の2、第204条の改正)を行い、非常勤職員にも諸手当を支給できるようにすること。
  2. パート労働法の趣旨が地方公務員の臨時・非常勤職員にも適用されるよう法整備等を進めること。

処遇改善に向け一定の前進回答

宇治市学保労組の交渉に「応援し隊」 1月31日

宇治市学保労組は1月31日、宇治市当局との交渉を行った。交渉は、単組から曽我執行委員長をはじめ9名と、府本部から西澤書記次長と南部ブロック協議会「交渉応援し隊」から川戸事務局長が参加、当局からは、子育て支援室松田室長と藤井担当主幹が出席した。

現在、宇治市学保労組では、20年勤続で報酬額が頭打ちとなる指定職務報酬(※勤続手当に近い性質)ランクの改善に取り組んでいる。当局は、昨年3月に20年頭打ちの解消を明言したものの、1月末時点でも解消に至っていない。交渉では、その点について曽我執行委員長が「8月支給分で頭打ちが生じている。どのように考えているのか」と室長に見解を質した。室長からは「理事者決裁を経て週内に組合に内容提示を行なう」との回答があり、内容提示が後日となる点で不満が残るものの、一定の前進回答を得た。

続いて、昨年9月に提出した要求書に対する回答交渉を行なった。

単組から学童保育事業の問題点、職員の悩み、研修体制等についての発言が行なわれ、室長及び主幹からは「人事担当部署と協議を行いながら、条件整備に努力したい」等、労組の意見を尊重しながら改善に努める姿勢を明らかにした。

府本部からも、報酬額の改善に繋がる地域手当分の算入や、特別休暇制度の更なる改善を要望。当局から「諸条件の改善に向け、調査・検討・協議を進める」、「賃金・労働条件の改善、充実化に向けて今後も労組の意見を参考にしながら進めていきたい」との当局姿勢を再度確認し、交渉を終了した。

府本部現評が旗びらき

1月29日

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府本部現評は、1月29日、ホテルセントノームで「2011新年旗びらき」を行い、8単組55名の仲間が参加した。

はじめに主催者を代表して中村現評議長が「昨年の現業・公企統一闘争では関係16単組中、14の単組で要求書提出が行われた。要求実現を目指し、今年も引き続き取り組みをお願いしたい」と現場力の総結集を呼び掛けた。続いて、来賓の橋元府本部委員長から「公務員制度改革により労働2権が2013年度に回復される。しっかり組織強化に取り組む。また、私たちの賃金・労働条件は議会で条例により定められる。4月の統一自治体選挙では推薦候補の必勝のため、組織をまとめていただきたい」と挨拶。その後、岡田滋賀県本部現評議長から連帯の挨拶、組織内候補の大野府会議員、米澤京田辺市議、平井府議会予定候補の各氏から来る統一地方選での必勝に向けた決意が披露された。

乾杯のあと単組紹介を行い、それぞれの単組から日頃取り組んできた成果や課題、今後の決意表明などを紹介し、会場を大いに盛り上げた。

最後に、大野副議長の発声による団結ガンバローで「更なる現評運動の前進をめざそう」と旗開きを締め括った。

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