2011年7月15日号(第644号)

明日の闘争に議論相次ぐ

全議案を原案どおり可決・承認 府本部第156回中央委員会

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府本部は、7月6日に京都市・ビル葆光で第156回中央委員会を開催した。中心となった議題は、人勧のあり方が大きく変わる中での賃金水準や人員の確保と公務員制度改革による労働基本権の回復を間近に控えた組織拡大の取り組みについて。会場討論を経て、すべての議案が可決・承認された。出席中央委員は、23単組40人(女性参画率は22.5%)。

冒頭、あいさつに立った橋元信一執行委員長は、統一自治体選挙と東日本大震災へのボランティアやカンパなどに対するお礼を述べ、「向日町競輪場の存続問題や、本日の議案で承認される京都衛生開発労組では執行委員に対する不当解雇問題など府本部加盟単組の中でも様々な課題がある。そこで働く自治労組合員を守るため活動を続ける。皆さんのご支援をお願いしたい。また公務員制度改革など、新たな状況での労働組合のあり方について、各単組とも組織力を固め、私たちの要求の実現に向けてがんばろう」と訴えた。

経過報告では、11春闘、政治政策闘争、震災ボランティアの取り組みなどを報告。ある単組では春闘時に初めて要求書を提出、府本部が入って交渉を行い、妥結事項を確認書で締結するなど自律的労使関係構築後の単組活動に向け道筋を示すことができた。その後府本部財政の中間決算・監査報告が行われ、会場討論を経て承認を受けた。

次に、議案を提案。第1号議案「当面の闘争方針案」では、震災の影響で人勧の動向は不透明であり、復興対策の一環として国家公務員人件費が限定的・特例措置として10%削減されたが、地方公務員へ影響させないための取り組みを進めることを提案。また公務員制度改革による自律的労使関係確立にむけ、全単組が要求・交渉・妥結のサイクル確立と書面協定化を進めるべく対策を強化すること。その他、男女平等参画推進や組織強化拡大、京都で開催される全国バレーボール大会について提案した。

第2号議案では、ブロック協役員交代に伴う執行委員の選出。第3号議案では、2012〜13年度の府本部執行委員の定数について。第4号議案では、5月に加盟した京都衛生開発労組の新規加盟組合登録の承認についてを提案し、すべての議案について可決・承認を受けた。

諸報告、議案提案に関する会場発言は6人の中央委員から行われた。

最後に、京都衛生開発労組執行委員への不当解雇に対する特別決議案と闘争宣言案の承認を受け閉会した。

〈不当解雇・不当労働行為は許さない〉 特別決議

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第4号議案で承認された京都衛生開発労組は、現在執行委員に対する不当解雇問題で会社と争っている。会社は6月15日執行委員に対し、解雇通知を行った。

会社が解雇の根拠としているのは、10年以上前の事象を、本人の意に沿わない形に書き直しを命じられながら書かされたもので、労働組合として到底認められない不当な行為だ。

また会社は組合設立当初から組合つぶしを狙い、組合の中心メンバーである執行委員の解雇は組合員への見せしめ、組合の弱体化を狙っているものといえる。このような不当労働行為は断固許されるものではない。

府本部は、解雇された執行委員の働く権利が回復し、健全で良好な労使関係が構築されるまで府本部総力を結集し、団結してたたかう。

会場発言・答弁

第156回中央委員会・経過報告ならびに方針討議での質疑要約は次のとおり。

▼自治労府職・山田中央委員
府議選での平井議員当選についてお礼と報告。府職の抱える組織的な諸課題も含めて、意見交換をもちながら政策課題について協力していく。

▼全国一般・川元中央委員
京都衛生開発労組の加盟と闘争経過について。同じ民間労組として、協力ができることがあると思うので詳しく説明を。

▼国保労組・森岡中央委員
後期高齢者医療制度について、府本部検討委員会の開催を。自治体単組の国保担当者を含む関係単組と連携して課題を協議していきたい。

▼八幡市職労・日下中央委員
報告と意見を3点。@八幡市は12年ぶりに清掃職員を2名正職で採用することが決まった。給食調理でも4名の採用が決定し、交渉の結果6名の現業職員が採用される。A国公10%削減の件で、府本部としての闘争方針は。B民主党を推薦する府本部が、脱原発の方針を出すのは矛盾ではないか。

▼城南衛管労組・川戸中央委員
京田辺市議選での米澤修司議員の当選御礼と政治政策活動への意見。労働組合と選挙のかかわりは重要だが、府本部闘争本部体制は機能的に動いているか。府本部としてイニシアティブをとって単組に目に見える情報発信を。

▼ユース職組・米田中央委員
地域を支える公共サービス改革の推進に関連して課題と取り組みを報告。青少年の抱える課題に対応する職員の課題として半数が嘱託職員になっている。3月末になると、自らについても不安定な状態で仕事をしている。これから安定して支援を行っていくために青少年基本条例を策定していきたい。

▼▼本部答弁
府職からの報告。平井議員はこれまでも自治総研の研究員として、府本部と意見交換をしてきた。今後も自治研活動、政策提言で互いに協力していきたい。国保労組の意見について。関係自治体の職員、組合員に話に行くことについて今後も引き続き関係単組と連携して取り組む。京都衛生開発労組は、不当労働行為と不当解雇問題を抱えて現在闘争中だ。府本部はしっかり支援したい。加盟単組にも協力をお願いする。八幡の報告について、組合の力で採用勝ち取ったこと素晴らしい。国公10%カットについて、京都府との交渉でもこの件に関してやり取りを行ってきた。自治振興課も総務大臣の言葉を重要視している。人勧が遅れている分、中央の動きも遅い。各単組には今後の動きに対応してスムーズに行動できるよう提起する。脱原発の課題では民主党の政策=自治労の政策ではない。府本部はこれまでから脱原発、核廃絶の運動を積み上げてきているつもりだ。城南衛管からの統一自治体選挙後半戦の取り組みについて。ボランティア派遣と重なり一部弱かった。マスコミ報道については、冷静に見極めながら対応していく。ユース職組からの青少年基本条例策定について、議会等の関係もある。連携できる議員、政党と相談しながら対応していく。

自律した共済活動の推進を!

共済府支部が第12回総代会 【セット共済スポット募集中]

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自治労共済京都府支部は、7月6日京都市内のビルホーコーで「第12回総代会」を開催した。総代会冒頭、「未曾有の大災害となった東日本大震災では、自然災害を中心とする保険給付金総額が既に1兆円を超える状況であり、自治労共済も被災を受けた組合員と家族への給付に全力を上げているところである。仲間の助け合いの共済だからこそ総ての該当者に給付が早期に達成ができるのであり、今共済活動の真価が問われている。」との報告があった。その後、10年度事業報告と決算、11年度事業計画、予算、役員体制などの全議案が承認された。

方針提起では、団体生命共済加入件数で全国順位をひとつ下げ基本型とともに漸減傾向を克服できていない厳しい状況ではあるものの、自動車共済や自然災害での自治労共済の優位性も組合員に浸透して来た。

団塊の世代の大量退職がひと段落し、新規採用職員数も各自治体で回復してきており向こう1年間、組織人員と直結する基本型全単組全員加入を維持しながら、主軸の団体生命共済・自動車共済の加入拡大に努め、自立した共済活動を推進していきたいとの決意表明があった。

具体的な取組みとして、

  1. 団体生命共済の若年層加入
  2. 自動車共済C型(人身傷害補償・愛車見舞金ワイド型付帯)加入の推進
  3. 全労済と更に密接に連携した退職者用受け皿制度の充実
  4. 単組共済担当役職員の研修等

が提案された。

「自治労共済の全労済への統合」は、6月1日に「全労済自治労共済本部」が設立され共済本部役職員の全労済への転籍が完了し、いよいよ具体的統合が始まった。共済府支部では「マイカー共済への制度移行」など加入者への説明責任を果たしながら「組合員の利益の確保」につながるよう全的統一に向け取組みを積極的に行なっていく予定である。

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野球は京都市職が優勝

2年連続、地連大会(大阪)に出場 府本部スポーツ大会

府本部は、自治労スポーツ大会京都府大会軟式野球を、7月2日八幡市公園市民グラウンドで開催した。準決勝第1試合は、福知山市職連と自治労京都市職のたたかい。京都市職は初回にあげた1点を先発・河島が最後まで投げ抜き、完封で勝利を収めた。つづく第2試合は京田辺市職と八幡市職労。2回、3回表に1点ずつをあげた京田辺市職が、八幡市職労の反撃を振り切り、2対1で勝利。初の決勝進出を決めた。決勝戦は、京都市職と京田辺市職となり、昨年地連大会3位の実力を見せ、8対0で府本部大会の優勝を決めた。

京都市職は7月25日から服部緑地軟式野球場ほかで開催される地連大会に出場する。また地連スポーツ大会バレーボールの部は、八幡市職労が出場する。両チームには京都代表としてがんばっていただきたい。

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夏の暑さに負けない熱戦が展開

中上級クラスは城陽市職が優勝・準優勝独占 初心者クラスは京都市職(建設)が優勝
府本部フットサル大会

府本部は、6月25日、フットサル大会を京都市・フットサルスクエア京都南で開催した。真夏のような太陽が照りつける中、初心者クラス7単組7チーム、中上級クラス6単組9チームが、2コートに分かれて試合を進めた。

初心者クラスの優勝は、京都市職(建設)チーム。圧倒的な攻撃力で決勝トーナメントに進出し、準決勝では、橋元賞を獲得した女性がゴールを決めるなど宇治田原町職に快勝。決勝戦では京田辺市職Cチームに勝利した。

中上級クラスでは、9チームが3つのリーグに分かれて予選リーグを行った。昨年度優勝の木津川市職が2チームとも予選リーグで敗退する波乱もあった。優勝は、自治労城陽市職Bチーム。城陽市職が優勝と準優勝を独占した。

この大会はこれからの組合を担う青年層の参加が多く、新しい仲間との出会いもある。府本部はこの取り組みを契機に組織拡大につなげていく。

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6月府議会で初の一般質問

平井としき(京都府議会議員・京都市北区) 組織内議員活動報告

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自治労の皆様にご支援をいただき府会議員活動も約3カ月が経過しました。6月23日に開会した6月議会で、初めて本会議での一般質問をさせていただきました。趣旨は、諸外国からの観光客招致、東日本大震災に関わる職員への処遇、初等中等教育問題についてです。

特に大震災復興のため派遣された自治労組合員が倒れられた事例をあげ、京都府から4500人、府内各自治体から14000人の職員が派遣されていますが、過重労働にならないような措置や支援業務後に現場復帰後のケアについて府の取り組みについて質問しました。

京都府からは、帰任後は各所属における健康状態の確認や、京都府臨床心理士会の支援協力による心のケア体制の整備、また派遣先の県と地方自治法に基づく派遣協定を締結し、連携して職員の健康状態を把握するなど職員の体調管理に万全を期すと回答がありました。

京都がリーダーシップを発揮して、日本が元気になる諸施策を打ち出すことが、復興支援の重要な課題だと考え、1年議員として勉強することが多いですが、京都府を元気にするための活動を展開してまいります。

※ 質問内容や答弁は京都府議会HPのインターネット中継録画を参照下さい。

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