2012年10月15日号(第667号)

活発な議論で方針を確立

すべての議案の原案どおり可決・承認 府本部第76回定期大会

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府本部は9月29日、第76回定期大会を京都市中京区のウイングス京都で開いた。2013年度運動方針と、当面の闘争方針など4つの議案が提案され、すべての議案は原案どおり承認された。出席代議員は23単組から94人、女性参画率は17・02%となった。

大会は午後1時に開会。冒頭、京田辺市職の笹井代議員と国保労組の横山代議員を議長に選出した。橋元委員長の主催者あいさつに続き、荒金中央本部副委員長、細田連合京都会長、門川京都市長など八人の来賓から連帯あいさつを受けた。

あいはらくみこ参議院議員は「公共サービス現場の拡充、人員・財源の確保こそ、国民の皆さんの安心をつくる。自治労の議席確保めざし精一杯がんばる」と厳しい情勢の中での決意を表明した。

大会成立宣言後議事に移り、一般経過報告、会計決算報告、会計監査報告の諸報告が行われ質疑のあと承認された。

その後、第1号「2013年度運動方針案」、第2号「一般会計・特別会計予算案」、第3号「当面の闘争方針案」、第4号「公認会計士の承認について案」の議案提案が行われ質疑応答を経て、全議案が原案どおり可決された。

会場討論では、賃金闘争や脱原発の取組み、政治闘争などに関する質問や意見などが発言された(2・3面に会場発言と本部答弁要旨を掲載)。

決定された2013年度運動方針は、

  1. 新しい公務員制度の実現と生活改善の取り組み
  2. 公正労働とワークルールの確立
  3. 人員確保、労働短縮、安全衛生体制の確立
  4. 組織の強化と組織拡大の推進
  5. 男女平等社会の構築
  6. 自治体財政の確立と公共サービスの改革
  7. 安心と信頼の社会保障制度

などをたたかいの指標と具体的取り組みとして提起した。

最後に、横田青年部長が提案した「大会宣言」を採択し、乾副委員長の団結ガンバローで大会を締めくくった。

ひとりひとりの力を結集し組織の強化拡大を

橋元委員長あいさつ

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組合員の皆様の日頃の活動に敬意を表するとともに、ご臨席いただいた来賓の皆様にお礼申し上げる。政権交代から3年、民主党に対する国民の声は厳しいが、消えた年金問題や労働者派遣法の改正など私たち労働者の思いが通じた実績をあげていることは評価すべきだ。ただ、公務員制度改革、国家公務員関連四法案は継続審議となっており、地方公務員関連法案については未だ閣議決定すらされていない状況だ。次の臨時国会で成立を図るべく民主党には要請をしていきたい。

賃金確定闘争について、50歳以上の昇給停止、退職手当削減の問題の地方への影響を遮断する取り組みが必要だ。そのためにも各単組でしっかり要求書を提出し交渉し、その回答を書面で締結することをお願いしたい。それから来年夏に行われる参議院選挙の取り組みだ。情勢は非常に厳しいが、私たちの気持ちのわかる自治労代表のあいはらくみこさんの議席を確保していきたい。

最後に府本部が大きくなるためには組織拡大・強化が急務だ。府内で自治労の旗が立っていないところに旗を立てていく。そのためには組合員の皆様ひとりひとりの力が必要となる。隣の自治体や、関係職場などどんな情報でも府本部まで知らせてほしい。そして各単組でしっかり組織を結集していただき、京都府本部とともに自治労運動の推進にご協力をお願いしたい。

闘争勝利へ決起集会開催

京都衛生開発労組

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府本部と京都衛生開発労組は府本部定期大会後、不当解雇撤回、闘争勝利!総決起集会を開催した。橋元委員長の主催者あいさつのあと、高橋書記長よりこの間の経過報告と「不当労働行為は断固許さない。今後対策委員会を立ち上げ、地労委闘争勝利の事実を市民に広めていく」と府本部提起がされた。

解雇された安岡副委員長からは、「地労委での1年2か月の闘いに勝利できた。中労委で再審査となり長い闘いとなるが、再び仲間とともに同じ職場で働く環境を取り戻すまであきらめない。皆さんの支援を力に変えがんばる」と決意表明。最後に嶌委員長の団結ガンバローで閉会した。

今後の中労委闘争、京都地裁本訴勝利に向け、組合員のご協力をお願いしたい。

誇りを胸に、今こそ現場力を!

2012現業・公企統一闘争

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現業・公企統一闘争が全国で展開中だ。府本部は、10月1日に京都府知事あての要求書を提出した。提出交渉は、高橋書記長より要求書に関する趣旨説明が行われ、東日本大震災以降、露呈した人員不足や災害時の支援体制、また支援の受け入れ態勢について業務量に応じた人員の確保が急務であることを訴えた。また山口自治振興課長からは「単純労務」という名称には疑問を感じており、総務省に位置づけを改めるよう訴えていると報告を受けた。18日に自治振興課交渉を行う。

また10月22日にはこどもみらい館で府本部総決起集会を開催し、闘争の意義を再確認する。全国統一闘争基準日は10月26日。具体的な戦術配置については一時間のストライキを上限とし、行使する戦術の判断と内容は、本部の指令によるものとする。

府本部現業・公企統一闘争の京都府への要求内容は次の通り。

要求内容

  1. 自治体責任による質の高い公共サービスを実施するため、業務量に応じた人員を確保すること
  2. 現業・公企職場の直営を堅持し、必要な要員を確保すること
  3. 現場からの政策提言を実現するため、労使による検討協議体制を確立し、意見反映に努めること
  4. 入札改革を行い、公契約条例の制定、委託先労働者および臨時・非常勤等職員の公正労働を実現すること
  5. 現業労働者給与の見直しに関わる「取組方針」の実施について、労使での交渉合意を前提に丁寧な交渉を行うこと
  6. 地公労法上の団体交渉権、協約締結権を遵守し、経営形態の変更ならびに賃金・労働条件の変更については計画変更が可能な時期から労使協議を行うとともに、合意された事項に関して協約を締結すること
  7. 公平・公正な人事制度確立の観点から職員の昇任、降任、休職、免職及び懲戒の基準に関する事項は労使交渉で合意を経て運用を図ること

など11点について府下自治体への適切な助言を求めた。

細野政調会長が地公法案の次期国会提出を決意表明

確定闘争勝利めざし中央集会

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自治労や公務員連絡会地公部会は10月4日、東京・全電通ホールで賃金確定闘争勝利に向けた全国集会を開催。全国から約400人、府本部からは4人が参加した。

自治労確定闘争勝利中央決起集会では、徳永委員長が主催者挨拶で「私たちの賃金労働条件は国政に大きく左右される。政治状況を見据え、様々な課題に取組み強化を図って」と訴えた。その後、氏家書記長から基調提起を受け、石上現業公企闘争本部事務局長、高橋臨時・非常勤全国協議会議長から確定闘争勝利への決意表明を受けた。

引き続き、公務員連絡会・地公部会主催で地方公務員賃金闘争交流集会が行われ、主催者挨拶の後、細野民主党政調会長による国会情勢報告が行われた。

細野氏は、地公の自律的労使関係制度法案の閣議決定の見通しについて、「現在、総務省の関係会議で検討中だ。国公関連四法案は審議入りしたが、地公関係法案は提出に至らず大変遺憾。次期国会で提出できるよう政府にも働きかけ、努力していきたい」と決意を述べた。また、国家公務員の給与減額を受けた地方の影響遮断について、「国と同様の給与削減を強要するようなことは考えていない」と明言した。

その後、島澤秋田大学非常勤講師より「地方公務員給与と地域経済」と題する講演、各構成組織から報告や決意表明が行われ、団結ガンバローで集会を終えた。

ディーセント・ワークの実現めざそう

連合・11月は労働時間適正化月間

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連合は、厚生労働省のに「労働時間適正化キャンペーン」実施に合わせ11月を「労働時間適正化月間」とし取り組みを進めている。

連合京都は10月11日、四条河原町交差点で、ディーセント・ワーク世界行動デー街頭行動を実施。連合京都組合員や民主党京都府連の各級議員が参加し、府本部からは2名が参加した。細田連合京都会長や福山参議院議員が、ディーセント・ワークの実現に向け、連合がめざす「働くことを軸とする安心社会」の取り組みや運動の必要性を訴える中、府民に啓発ティッシュを配布し、ディーセント・ワークの実現を訴えた。

※「ディーセント・ワーク」とはILO(国際労働機関)が掲げた理念で、日本語では、「働きがいのある人間らしい仕事」を意味している。具体的には、権利が保障され、十分な収入を生み、適切な社会保護、社会対話が確立された生産的な仕事のことだ。連合は、すべての人のディーセント・ワークの実現をめざし、政策・制度の取り組みをはじめ、様々な運動に活かしている。

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