2013年3月1日号(第674号)

非正規労働者の雇用安定・処遇改善を求めよう

2013春闘−未来へ

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今や自治体職員の3人に1人が臨時・非常勤等職員となっている。臨時・非常勤等職員は、行政サービスの提供において重要な役割を担っているが、法の谷間に置かれ、雇用は細切れで、待遇は低位におかれている。自治労は今春闘で、恒常的業務に就く臨時・非常勤等職員の雇用継続や正規職員への転換、賃金・諸手当等における均等待遇の必要性を訴えている。雇用改善、格差是正の運動を職場の仲間が全員で取り組もう。

南部で学童指導員・保育士学習会

府本部は2月10日、宇治市学保労組や木津川たんぽぽユニオンなどと共催で「京都府南部保育所、学童保育所、幼稚園、児童館職員学習交流集会」を宇治市城南勤労者福祉会館で開催した。南部単組の保育士を中心に40人が参加した。

はじめに「臨時非常勤等職員の現状と課題」と題して高橋英津子自治労臨時非常勤等職員協議会議長から講演を受けた。豊中市学童保育指導員として「子守りのおばちゃん」から「労働者」になるための労働組合結成に向けた取り組みや、要求と交渉で適正な人員配置や一時金などの労働条件を勝ち取った体験談が話された。また現在、協議会議長として全国70万人の仲間の労働条件改善に向け法改正をめざす取り組みが報告された。

次に、「保育現場で大切にすること」と題して、関西学院大学の浜田進士准教授より、「子どもは一人の大切な人間であり、存在自体に価値があり意味がある。子どもの気持ちを聴き、安心できる居場所を確保し、子どもがチカラをつけるよう寄り添うことが大人の役割だ。子どもの声をゆっくり拾い、子ども自らの変化を待つことが大切な支援だ」と話された。

また、「しつけとしての体罰の容認は虐待に発展することが多く、古くから家庭や学校で行われてきたが、恐怖感で子供をコントロールすることは深い心理的なダメージを与えるものである。子どもが安心し自信を持って生きる権利を奪ってはならない。正しいことを伝えるよりも、おとなと子どもが信頼関係をつくっていくことが大切だ。」とまとめた。

府本部は臨時非常勤等職員の処遇改善に向け、要求書の提出や学習会を開催するとともに、仲間づくりの輪を広げる活動をおこなっていく。

アベノミクスに異議

2013年地方財政セミナー開催

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府本部は、2月15日、NPO法人京都自治総研と共催している「2013年度地方財政セミナー」を、京都市こどもみらい館で開催した。組合員や自治体議員など50人が参加した。

当日は、まず「2013年度地方財政の動向」について只友景士龍谷大学政策学部教授が講演。昨年の総選挙で政権に就いた安倍総理による「アベノミクス」の問題点を指摘。「15か月予算」として財政規律を取り繕いながら公共事業費を増発する手法や、日銀と一体となった2%のインフレターゲットの設定、電機・自動車の輸出産業の収益改善による成長戦略といった「三本の矢」がはたして日本経済に効果があるかどうか、疑問を投げかけた。

また「2013年度地方財政計画対策」では、地方公務員給与と生活保護費の削減で、公共事業費や防衛費を確保していること、地方公務員給与削減で確保する防災・減災事業費は、地方債の発行が余儀なくされることを指摘。これまでのルールや地域の事情を無視した手法に異議を唱え、「地方自治体の行政サービスこそが地域の成長の基盤をつくる」とめざすべき地方財政の方向性として、自治体への住民参加を促し住民をいかに味方にできるかが課題となると提起した。

次に、上窪浩之笠置町職執行委員長から、「笠置町職員版事業仕訳の取り組み」と題し、逼迫する町財政の現状に対し、組合として取り組んだ改革案を紹介し、参加者の関心を誘った。

現場の課題を共有

JI−UPが情報交換交流会

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JI‐UP京都(労組法適用組合協議会)は二月一日に第七回情報交換・交流会を昨年度と同じ場所であるウイングス京都ビデオシアターにて開催した。

第一部の学習会では、まず自治労京都市職の石川書記長より二〇一二勧告と賃金確定闘争の情勢について、国の情勢や京都市の厳しい動向などの報告を受けた。続いて第二部では、「大阪市の公共民間労組のたたかい」と題し自治労大阪府本部組織支援センターの泰山氏より講演を受けた。大阪で行われている公務員や外郭団体に対するバッシングに対して毅然と立ち向かう自治労大阪府本部の話を聴き感銘を受けた。結果だけを受け取ったり、表面的な情報を鵜呑みにしたりするのではなく、現場から得られる正確な情報の大切さを実感した。

その後の交流会では、リラックスしたムードで各単組同士、日頃感じている悩みを分かち合ったり近況を報告し合ったりと新しい交流が生まれていた。JI‐UPでは、府準拠や京都市準拠など労働条件は様々だが、参画しているどの単組も社会生活に欠かす事のできない職場である。そのことを再確認し、ともにこれからの組合運動を前進させる決意を固め閉会した。

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