7月28日、公務員連絡会は人勧期闘争の山場として、東京・日比谷野外音楽堂で中央行動を実施した。全国から約3000人の組合員が結集し、京都府本部は6単組15人が参加した。今年度は、連合の春闘結果を受け、2年連続の月例給と一時金の引き上げが大きな課題となる。
人事院との交渉では、給与に関して「勧告は例年と同様の日程である。官民格差は集計中ではあるが、月例給・一時金ともに増加傾向であるものの、ばらつきが見られる。諸手当については総合的に検討する」との給与課長の回答が報告された。
官民格差の具体的数値は示されず、定昇分を含む賃上げ率は前年比で0・2ポイントを上回る増加率。ただし、中小企業や東京都の調査では0・1ポイントを下回る増加率にとどまっている状況であり、最終較差は集計中とした。一時金は大手企業で昨年冬は5%台の増加、本年夏も前年比増加となり、こちらも現在集計中となった。
公務員連絡会は、勧告日まで一週間をという状況の中で、具体的な回答がなく極めて不満とし、再交渉で要求実現にむけて、全力を上げる決意を固めた。
日比谷野音は日影がなく、直射日光と照り返しで体感気温は40度を越えようかという厳しい日差し。参加者は、大粒の汗を流しながら、霞が関の官庁街へデモ行進。「人事院は第三者機関の役割を果たせ!」「再雇用職員の処遇を改善しろ!」「臨時・非常勤職員の賃金を引き上げろ!」と元気に市民アピールを行った。
解説
人事院の給与勧告は、労働基本権制約の代償措置として、国家公務員に対し、社会一般の情勢に適応した適正な給与を確保する機能を有するものであり、公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準と均衡させること(民間準拠)を基本に勧告を行っている。
給与改定は5月から7月までの50人以上の民間企業を調査・比較し較差を算出する。
7月28日の人歓期中央行動に引き続き、同日夕方より安全保障関連法案の成立阻止に向けた集会及びデモ行進が行われ、公務員連絡会加盟労組や民間労組、市民団体を含め、約1万5000人が結集し、京都府本部からは10人が参加した。
戦争法案に抗議し、廃案にむけた取り組みとして、日比谷野外大音楽堂から東京メトロ永田町駅まで「戦争法案廃案!」「安倍政権は退陣を!」「憲法9条を守れ!」と声を上げて訴え法案廃案に向けデモ行進を行った。
また、国会議事堂裏での請願行動では、自治労組織内の民主党相原久美子、江崎孝両参議院議員をはじめとする安全保障関連法案に反対する各党の衆参両議院議員から熱い激励を受けた。
今後、衆議院で強行採決されたため、参議院にて安全保障関連法案の審議が進むが、法案成立により「新しい戦前」にならないよう注視し、平和な世の中を守るための憲法を維持するため、この法案廃止にむけて取り組みを続けていかなければならない。
7月24日、府本部は京都市職員会館かもがわで2015リーダーズセミナーを開催した。単組の運営を中心的に担う人材を育成するため全体で13単組から43人が参加した。
冒頭、府本部の高橋執行委員長のあいさつの後、第1分科会では、自治労本部の森本労働条件局長を講師に「交渉力の向上に向けて」の講演と模擬団交をおこなった。講演では、組合活動における団体交渉は法律で認められており交渉の範囲と管理運営事項との関係、具体的に賃金交渉を行う際の注意点などについて説明を受けた。当局側から「管理運営事項」と言われても、労働条件に関わる部分は交渉範囲として諦めず協議するべきであり、具体的に交渉を行う際は近隣自治体や類似団体との比較で自分たちの賃金労働条件の現状を把握し、明確な改善根拠を持つこと。そして組合員の理解と情報の共有が大切だということを学習した。
その後、A市春闘要求に対する回答交渉という設定で模擬団交を実施。組合側から労働条件の改善、当局側から人事評価制度の導入を通告する二通りの内容で進められた。今回は、当局側に海千山千の府本部役員を配置したため、要求実現に向けてのやり取りが一筋縄ではいかない場面が見受けられた。はじめて交渉に臨んだ参加者からは「いい経験になった。今後の活動に生かしたい」という声があった。
第2分科会では、職場のハラスメントについて、講師のアトリエエム(株)の三木啓子さんは、「各種ハラスメントが増えている。相談を受けた時はいろんなハラスメントを総括的に考えるのがポイントであり初期対応の重要性や対応・解決する方法は労使で一緒に対応しなければ改善していかない」と説明した。
全体会でえさきたかし参議院議員は、「政治の状況を変えるそのためには労働組合が社会の中でしっかりしておく。10、20年後どんな社会をつくるかを思い描きそのためにも組合のリーダーとなって頑張っていただきたい」と述べた。
JI−UP京都は7月4日と5日の2日間、第6回パワーアップセミナーを関西セミナーハウスで開き、9単組35人が参加した。
一日目の講演は、「安心して安全に働くために〜ハラスメントを防げる職場へ」と題して、ウィメンズカウンセリング京都の福岡ともみさんが、セクハラやパワハラの定義と防止対策などを説明。
パワハラ行為やいじめの特徴、被害にあった時の対処法、相談された時の対応について、事例を紹介しながらわかりやすく解説され、参加者からも質問が多く出された。
続いて、昨年の京都自治研集会で報告された単組レポートの発表を行い、JI−UP京都の仲間の職場状況や組合の取り組みを知ることができた。
二日目は、(公財)京都市ユースサービス協会職員組合の大熊晋書記長を講師に、「自分の思いを伝えるアサーショントレーニング」をグループに分かれて受講。
子どもを叱る時や、知らない人や知り合いに対して、言いにくいことを効果的に伝える言葉や会話を、ロールプレイを交えて学習し、「私もOK、あなたもOK」のアサーティヴなコミュニケーションが大事であることを共有した。
府本部現業評議会は、7月11日、京都テルサで「2015組織集会」を開催、9単組49人が参加した。
近年、現業労働者の採用凍結もあり若手組合員の組合活動への理解と育成がどの単組にも共通した課題としてあげられる。今回の集会は、この課題解決に向け、現業労働者の権利を活用した単組活動の強化や活動者の育成、参加者間の交流を目的に開催した。
冒頭、川戸議長が開催趣旨をまじえながら「本日の集会を契機に、現業評議会の権利を活用して闘争サイクルを確立をしてほしい」とあいさつ。次に来賓の高橋府本部委員長と関東八幡市議から激励と連帯のあいさつを受けた。
続いて、小島事務局長が「現業評議会の結成とその後の取り組み」と題し、2008年9月の八幡市職労現評結成までに至る経過と、結成後現業職員の新規採用者を勝ち取るまでの道のりを説明した。最初は「たんそ」の意味もわからなかったところからはじまり、各単組の仲間の協力で自分たちの思いが当局に通じ成果を得たときの喜びなど具体的に述べた。
パネルディスカッションでは、自治労京都市職、八幡市職労、城南衛管労組の三単組から、日頃の組合活動や闘争体制、交渉の持ち方などについて報告を受けた。
野球は投打がかみ合い決勝進出。兵庫県神戸市従との決勝戦では相手にホームランを打たれるなど3点先手を取られるも、しぶとく2点を返し1点差。反撃ムードも高まったが、7回エラーも絡まり4点を奪われる。しかし、最後まであきらめない八幡市職労は、最終回1アウト満塁。あと一本出ればのところまで追い込むも4―7で惨敗。猛暑のなか、準優勝は見事。「次は優勝をねらいたい」と小島監督。
バレーボールは滋賀県近江八幡市職と対戦。リズムに乗れないまま8―21、9―21のストレート負け。攻撃力では勝っていただけに、悔しい結果となった。