自治労は賃金確定闘争の前段として、「市民との協力・信頼関係の構築と質の高い公共サービスの確立」を基本目標に2015現業・公企統一闘争を展開した。府本部は10月14日に自治振興課交渉を実施、10月23日に闘争集会を開催した。
闘争集会は10月23日、京都テルサで開催、9単組から121人が参加した。
冒頭、主催者を代表して谷口闘争本部長が「安保関連法案の強行採決や、憲法違反の論点を隠すため臨時国会の開催を見送るなど安倍政権は暴走している。ストップをかけるには来夏の参議院選挙でのえさきたかし組織内議員の再選が不可欠。地域公共サービス確保、確定闘争勝利、平和を守るため、この現業・公企統一闘争を通じて取り組みを強化しよう」と決意を述べた。
評議会を代表して川戸現評議長、吉村公企評議長が挨拶を行い、続いて岡本闘争本部事務局長が府自治振興課との交渉報告を行った。府は、「人員確保について、住民サービスを的確に提供するための必要な人員は各自治体で判断し適正に配置すべき。さらに人材育成のための研修制度の充実や労働安全衛生の重要性、災害時における危機管理体制についても市町村に情報提供しながら助言している」と回答主旨を説明し、「今後の単組交渉に活用していただきたい」と報告した。
活性化報告は、八幡市職労から「中学校給食実施に向けて直営堅持と人員確保の取り組み」。単組・現評・調理員で職場や市当局と何度も協議・交渉を行った結果、正規職員12名確保の合意書を交わした取り組みを報告した。続いて、宇治田原町職と自治労京都市職から闘争の取り組み報告を受けた。
上田闘争本部事務局次長の提案による集会宣言案を採択したあと、最後に、植田副闘争本部長の団結ガンバローで集会を閉会した。
10月20日に京都府知事宛の「賃金確定要求書」を府自治振興課に提出した。岡本書記長が今年度の要求項目、特徴点について説明。月例給・一時金等の引き上げの実施や給与制度の総合的見直しによる賃金水準の引き下げは見送ること。また、新たな人事評価制度、男女間賃金格差の是正や臨時・非常勤等職員の労働条件の改善のための法整備、公共職場で働く労働者の雇用安定など各自治体に助言するよう求めた。交渉は11月11日に実施し、府の見解や考え方を引き出し、各単組の要求実現の前進をめざす。
また、10月21日に確定闘争推進会議・市内乙訓・南部ブロックを開催し、国の人事院勧告や府・市人事委員会勧告の状況、自治労統一要求基準の確認、戦術集中日を11月20日とする取り組み方針の提起とともに、各単組からの課題や闘争スケジュールについても報告を受けた。
府本部労組法適用組合協議会(JI−UP京都)は10月16日、第17回総会をリバースイート京都鴨川で開催。10単組29人が出席し、2016年度の運動方針と役員体制が承認された。
冒頭、小檜山一良議長が「安倍政権により労働法の改悪が行われ、働く者への締め付けがさらに強くなるが、職場環境や雇用を守るために公共民間労組の活発な活動が求められている。協議会の組織強化、単組間の連帯・交流を深めて共に闘う」と決意表明。
続いて、高橋府本部委員長、前田公共民間評議長、篠原自治労京都市職委員長、米澤京田辺市議、西川宇治市議から連帯のあいさつを受けた。
また、懇親会では平井京都府議と門川京都市長より激励があった。
運動方針では、指定管理制度に対する取り組み、給与制度の総合的見直しに伴う賃金引き下げ阻止、組織の強化・拡大、地連評議会等との連携を盛り込んだ具体的な方針と、情報交換交流会やパワーアップセミナーなどの年間計画を決定した。
小檜山議長(埋文研)、古川副議長(全国一般セレマ)、石田副議長(亀岡環境)、武田事務局長(公共ユニオン)の新体制が活動を開始する。
10月2日、神奈川県横須賀市で開催された原子力空母ロナルド・レーガン配備反対全国集会に府本部青年部1人(自治労青年部53人)が参加した。
また、自治労青年部は独自に、米軍物資の荷揚げ拠点である横浜ノースドック、3千人もの軍人や米軍関係者とその家族が暮らす池子住宅地区を見学した。その後、標高130メートルの小高い山の上にある塚山公園から、眼下に拡がる原子力空母の母港である横須賀基地、そして、前日に配備されてしまったロナルド・レーガンを目の当たりにした。
町全体がアメリカのためにあるような光景と、日常に溶け込んでいる「戦争」の一端に触れ、戦争のために膨大な税金や国土が使われていること、憲法9条の理念を掲げている日本がそれらを平然と続けていることを再認識するとともに、戦争法案の強行採決をきっかけとした昨今の情勢に対する闘いの意思に改めて火を灯した。
これらの思いを胸に、夜は、首都圏を中心に2千人以上が集まった全国集会に参加し、戦争法案の危険性と共に、原子力空母母港継続の反対を訴えた。
9月11日から14日まで連合京都から『2015平和行動in根室』の行動に参加しました。
風雨の中で開催された『2015平和ノサップ集会』では、終戦後、1万7千人の北方四島住民は、旧ソ連によって故郷の島を奪われ、強制的に移住させられ、今だ、生まれ育った島に戻れないという切実な現状が、北方領土返還要求運動連絡協議会事務局長の児玉氏や千島歯舞諸島居住者連盟から述べられました。
さらに、戦後70年を経た現在は、約半数の元島民が他界され、生存者の平均年齢は80歳を超えており、一刻も早い北方領土返還を勝ち取り、念願としている故郷の島に帰ることを現実化していかなくてはならないとの訴えがありました。このことを可能とするためには、日本政府による領土交渉のさらなる加速化は言うまでもありません。 現地の北海道では、若者を中心とした「語り部」を継承し、旧ソ連・ロシアによる不法占拠の事実を風化させない、さらに平和の思いを未来に受け継いでいく運動が行われています。
全国から結集した連合の仲間たち1200人は、雨の中でのノサップ集会の決意を、各単組・職場に戻り「北方四島返還」の運動の輪をさらに広げていくことが求められています。
現実問題としては、北方四島周辺の豊かな海洋資源を確保することによって、道東地域周辺の雇用確保や、地場産業の発展に期待が掛けられていますが、ロシアは不当な占有・占拠を既成事実化し、海洋資源を独占する姿勢を最近になってもあらわにしてきており、目を離すことができません。
今回の行動を個人的なものにとどめることなく、京都の地で、「北方四島返還」の運動を広げていくことに力を尽くして行こうと思います。
(府本部執行委員・小檜山一良)