2016年9月15日・10月1日号(第741号)

2016組織集会

だから労働組合が必要

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労働組合がなぜ必要なのか、職場での役割や、役員を育てるにはどうしたらよいのか。多くの課題を抱える労働組合が、組織の維持や発展を考える機会として2年に1度開催している府本部組織集会。今年度は、多彩な内容を準備し9月3日にキャンパスプラザ京都で開催した。新規採用者からベテランの役員まで90人が集い、労働組合の意義と重要性を学んだ。

参議院議員選挙の結果を受けて、今後の政治状況を、泉健太さんが語った。泉さんはまず、党代表選に触れ「格差を増大する今の自民党政権に対抗できる政党へ再建をめざす」とし、「3人の候補者の政策はいずれも人を大事にしたもの。『All for All(みんながみんなのために)』そんな社会を創りたい」と決意を示した。

そして、労働基準法の改悪が議論されている状況を説明し、「残業代ゼロ法案が派遣法と同じようになし崩し的に導入される恐れがあるので断固反対をする」と語った。

次に笑工房・小林康二さん、通称コバヤンによる労働漫談。プロ野球選手会によるストライキの話から、労働基準法の有給休暇と時季変更権について、労働契約法と解雇の問題、そして憲法28条が労働三権を保障しているが自民党草案では公務員の労働権をさらに制限しようとしていること、労働組合法と組合運動の大切さなど笑いを誘いながら解説した。最後は「労働組合があるから、人間を人間として社会全体で扱うことができる」と力説された。

分科会は、採用5年までの組合員を中心としたA、人勧と賃金課題に特化したB、人材育成のCにわかれた。グループワークあり、専門的な分析あり、多様化する課題に向き合う貴重な時間となった。参加者から「参加型の研修は効果的だ」「新しい学びを得ることができた」との意見が聞かれた。

集会の最後は、場所をタワーホテルに移した懇親会。分科会で知り合った仲間とさらに交流が深まり、組合活動の意義が倍増したようである。途中、京都タワーのユルキャラ「たわわちゃん」の表敬訪問があり、一段と盛り上がりを見せた。楽しいひと時はあっという間に閉会を迎え、今後の自治労運動を支えるメンバー達は明るい笑顔で帰路に着いた。

9・10あいばの集会

日米合同軍事演習に反対!

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9月10日に滋賀県高島市で「日米合同訓練演習反対!戦争法廃止・憲法改悪阻止!9・10あいばの集会」が開催された。主催者は、自治労をはじめとする労働組合などが組織するフォーラム平和関西ブロック。参加者は全体で400人、府本部からは16人が参加した。

今年は、ゲストとして沖縄・伊波洋一参議院議員が駆け付けた。「自衛隊と米軍の演習は、日本が攻撃されたことを想定している。現在の政府が進めている政策とは合致しない。

また、基地があるところが攻撃を受ける可能性があり、沖縄は常に危険な状況となっている。みなさんと共に、高江のヘリパット基地建設、辺野古新基地建設を断念させ、平和な日本・平和な沖縄を実現したい」と呼びかけた。

集会で意思を固めた参加者が、あいば野演習場前までデモ行進。「日米軍事同盟の強化を許すな!」「沖縄・日本からすべての米軍基地を撤去せよ!」「憲法9条の改悪を阻止しよう!」と力強いシュプレヒコールを唱和した。

スポットライト 単組にこの人

職場の合理的配慮

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生まれながらに視覚障害を持つ仁科さんは、京都府立図書館に勤めている。社会的に障害者の雇用が促進され、京都府でも1990年から点字による採用試験が始まった。

その第1号として採用された仁科さん、当初は知事部局の総務調整課に配属となった。役所の仕事は起案など文書によるものが多いいが、パソコンの文字・音声ソフトで対応した。現在は府立図書館で対面朗読やホームページの更新、音声資料の貸し出しなどの業務をこなしている。

今年、4月から障害者差別解消法が施行され、自治体では合理的配慮が義務化された。合理的配慮とは障害に応じた個別の調整や変更のことをさし、例えば車いす利用者のためにスロープを設置したり、エレベータを設置したりすること。

仁科さんは、この合理的配慮は大きく分けて2つあるという。施設整備や環境改善のハード面と人的要因のソフト面だと。障害者が働く環境に必要なのは、職場内での理解と協力であるとも。

職場改善、働きやすい職場作りをめざすうえで、労働組合はこの合理的配慮について今まで以上に注視する必要がある。

近畿地連青年女性夏季セミナー

一日一善、職場の環境改善を考える

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8月27から28日に京都市・宇多野ユースホステルで近畿地連青年女性協議会は夏季セミナーを開催した。44人のうち、府本部より5単組9人(女4人・男5人)が参加した。

主催者、来賓あいさつのあと、和歌山県本部の長田副委員長を講師に迎え、「〜職場の環境改善〜一日一善、環境改善」と題して講演を受けた。労働組合のできることや職場点検活動の手引きを使って、職場の気になることなど、問題点が投げかけられた。

次に、各グループが休暇制度、賃金、ハラスメント、ジェンダーなどテーマを決めてグループワークを行った。自分の職場の問題点を上げ、解決をするためにどのような活動をしていけばいいのか、青年女性部らしく真剣さを持ちながらも、楽しい雰囲気のなか、話し合いが行われた。

2日目は、グループワークの内容を模造紙にまとめ、各グループが発表した。なかには個性ある発表があり、会場は盛り上がりをみせた。

最後に全員の団結ガンバローで今後の青女協の発展を確認した。

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