2018年9月1日号(第776号)

力あつめ、前へ 労働組合の原点回帰を

自治労第91回定期大会in岐阜

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自治労定期大会が8月23日から24日にかけて、岐阜市の岐阜メモリアルセンターで行われた。大会には、全国から代議員と傍聴を合わせて3400人が参加、府本部からは7人の代議員と傍聴者28人が参加した。

自治労は2年ごとに基本方針を決定している。今回は中間年大会となり、経過報告と当面の闘争方針案、規約等の一部改正、役員補充のための役員選挙などが行われた。

京都府本部からは、経過報告に関する質疑で谷口書記次長が「京都競輪労組の地労委および裁判闘争」について経過と状況を報告し、各県からの支援を求めた。また、当面の闘争方針に関する質疑では、岡本書記長が「ILOから11度の勧告が出されているにもかかわらず、公務員に対する労働基本権の制約はなかなか進まない。代償措置としての人勧制度も給与制度改革や手当の配分等があり、人勧通りに改定しても地方公務員の賃金水準は低下する状況にある。当事者である組合員が声を上げ、自治労全体で運動が構築できるよう周知と具体的な取り組みを要請したい。また、労働安全衛生について、治療と職業生活の両立に向け、確定闘争の中で職員の健康管理の充実を求めるなど具体的な制度確立のモデルなど情報提供を」と公務員制度改革にかかわる情報等の組合員への周知と労働安全衛生について具体的対応を求めた。本部は、府本部の意見を尊重したうえで、実行できることを検討したいと運動前進への答弁を行った。

【2号議案】会計年度任用職員制度の構築に向け統一対応

2号議案では、2020年4月施行の会計年度任用職員制度の構築にむけた集中的な取り組みが示された。制度確立に残された時間は少なく、同じ職場に働く臨時・非常勤等職員の仲間の処遇改善に取り組むことは労働組合の基本的な使命である。具体的には、2018現業・公企統一闘争および自治体確定闘争と連動させ、すべての単組が交渉・協議・合意をめざすとともに、当事者の声をより具体的に反映させるため臨時・非常勤等職員の組合加入を加速化させる。

みんなで育てよう

岸まきこらむvol.7

市役所の仕事(公共サービスとは何か?)を説明する時、私は「朝、起きたらまず何をしますか?」と問いかけます。すると、多くの人から歯磨きや洗顔、朝ご飯の準備などという答えが返ってきます。誰もが日常生活において必ず「水」を使います。「その水を安心・安全・安定的に行き渡るように仕事をしているのが自治体です」という例え話をすると、「大事な仕事ですね」といった感想が返ってきます。

その人々の生活に欠かせない「水道」が今、危機的な状況にあります。水道事業の運営権を民間に委ねる仕組み(コンセッション方式)の導入を可能とする「水道法改正案」が第196通常国会の衆議院で可決し、閉会となっても数の力で次回国会に継続審議とされました。いわば、水道ですら民間委託するものです。

水は公共財です。重視すべきことは、利益や儲けではなく、安全な水をつくっていくことです。水道の民営化はすべきではないと私は考えます。

第40回地連スポーツ大会が滋賀県で開催

 

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近畿地連スポーツ大会は7月30日から2日間、滋賀県守山市などで開かれた。

バレーボール大会は7月30日、守山市民体育館で行われ、八幡市職労は大阪市職関係労組と対戦。他単組からの協力も得て健闘したが、セットカウント0対2で涙をのんだ。

野球大会は7月30日、近江八幡市立運動公園野球場で行われ、八幡市職労が、地元・近江八幡市職と対戦。「八幡」対決は両投手の踏ん張りで一進一退の好ゲームとなったが、1対1で迎えた8回裏、近江八幡に2点を勝ち越される。八幡市職労は9回表、3塁打から1点を返すも反撃及ばず、残念ながら初戦敗退となった。来年の地連大会は奈良県で開催される。

八幡市職労が惜敗

バレー 八幡市職労 0―2 大阪市職
野球 八幡市職労 2―3x 近江八幡市職

核も戦争もない21世紀に

原水禁報告

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広島大会

8月4日から6日にかけて「被爆73周年原水爆禁止世界大会・広島大会」が開催された。府本部からは3名が参加した。

4日、大会開会総会では、被爆者の訴えとして、広島県被爆者団体協議会の桑原千代子さんが残酷な当時の風景を鮮明に語った。桑原さんは、「多くの犠牲のもとにある今の平和を大切にしたい」と平和への願いを訴えた。5日は、分科会「世界のヒバクシャの現状と連帯を考える」に参加。講師に振津かつみさん(医師)とチェルノブイリ原発事故の被災者が招かれ、あらゆる核開発過程で生み出される核被害者の実態を学んだ。6日、総合体育館でまとめ集会が行われた。「未来ある子どもたちに『核も戦争もない平和な社会』を届ける取り組みを全力で進めましょう」とする、「ヒロシマ・アピール」を確認して閉会した。

原爆被爆者の平均年齢は81歳となり、あの日の残酷な風景を語り継ぐことが困難となっている。戦争を二度と繰り返さないように、原水禁大会の意義と重要性を次世代につなげていく必要がある。

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長崎大会

8月7日?9日の被爆73周年原水爆禁止世界大会初日の総会には総勢1700人が参加。府本部からは3人が参加した。

2日目に行われた分科会「見て・聞いて・学ぼうナガサキ」では、被爆者である山川剛さんの体験談を聞き、原爆の恐ろしさを改めて知ることができた。また、漫画家の西岡由香さんによる紙芝居での読み語りを聞き、当時の悲惨な状況と被爆者の方が高齢になられ、将来に語り継ぐ大切さを学んだ。フィールドワークの原爆遺構巡りでは、今も残る原爆の爪跡を見て廻った。3日目は、慰霊碑を墓参し、被爆直後の救援列車の話を聞いた。あらためて戦争の悲惨さを語り継ぐ必要性を強く考えさせられた。閉会総会後、非核平和行進を行い核兵器禁止や脱原発などを訴え、爆心地公園で黙祷を行った。

今回参加して、高校生が行っている高校生平和大使、高校生一万人署名活動にたいへん感銘を受けた。「微力だけど無力じゃない」をスローガンにがんばる彼らに負けないように、「核も戦争も無い平和な21世紀に!繰り返すな核被害!めざせ核兵器廃絶と脱原発社会!」を訴えて行く事を、これからの活動の糧にしたい。

ウイスキーづくりの生命は良質な水

府本部公企評水週間工場見学ツアー

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健全な水循環の理念を進めるため、「水循環基本法」が成立し、8月1日が「水の日」に定められている。府本部公企評では、「良質な水」と「自然環境」にこだわるサントリー山崎蒸溜所を見学した。参加者は4単組8人。

山崎の地は、宇治川、木津川、桂川の三川が合流し、霧が立ち込めやすく湿度が高いためウイスキーの熟成に適している。さらに、「ウイスキーづくりの生命は水」といわれるように、山崎蒸溜所では、日本名水百選のひとつ「離宮の水」を仕込み水にしている。
仕込、発酵、蒸溜、貯蔵を経て作られた原酒を、熟成状況や製品の特徴を厳選しながらブレンドして完成するウイスキーの製品化には長い歳月がかかる。

昨今のウイスキーブームで日本産原酒の枯渇が危惧されているが、職人たちの情熱や匠の技が世界で評価を受けてのことだ。私たちは、自然の恵みである水環境を守り育む取り組みをすすめたい。

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