2020年4月からすべての自治体で「会計年度任用職員制度」が導入され、多くの臨時・非常勤等職員が「会計年度任用職員」として働き始めた。また、公共民間の職場では「同一労働同一賃金」による不合理な格差の禁止が適用された。同じ職場の仲間として非正規労働者の組合加入を進めよう。
自治体で働く臨時・非常勤等労働者は2016年の総務省調査によると64万人以上。2005年から比較すると約20万人増加するなど、今や自治体職場に欠かせない存在である。にもかかわらず、その処遇は低位に置かれてきた。
不安定な雇用や低く抑えられてきた賃金・労働条件の改善を趣旨として地公法・地方自治法が改正され、会計年度任用職員制度が導入された。
自治労では、この会計年度任用職員制度を、法の谷間に置かれた臨時・非常勤等職員の処遇改善に活用すべく取り組みを提起してきた。
しかし、府内の各自治体の関係条例等で労働条件を確認すると、法改正の趣旨を十分踏まえていない自治体も多い。特に新たに期末手当を支給する一方で給料や報酬を減額する自治体や、昇給制度はあるが昇給の上限を低く定める自治体もある。さらに、国の非常勤職員との権衡に基づく休暇制度が整備されていない、雇用上限が定められた、などの自治体も見受けられる。
2020年度の国の予算で会計年度任用職員の処遇改善のための財源が地方交付税として確保された。各自治体で、会計年度任用職員の勤務条件を点検し、法改正の趣旨である同一労働同一賃金に沿った内容とするための交渉をスタートさせよう。当事者が組織されていないままの当局との交渉では、到達点に限界があるため、会計年度任用職員の組合加入に取り組もう。
「働き方改革関連法案」により、常時100人以上を雇用する職場では、2020年4月から同一労働同一賃金を定めた「パート・有期雇用労働法」が適用された。(中小企業への適用は2021年4月から)。その目的は、「正社員と非正社員の間の不合理な待遇差を解消することにより、どのような雇用形態を選択しても納得が得られる処遇を受けられ、多様な働き方を自由に選択できること」をめざす点にある。
非正規労働者の処遇改善、同一労働同一賃金の実現には財源の確保が必要となる。正規・非正規が一体となって労使交渉を行うことが何よりも重要であり、そのためにも非正規労働者の仲間づくりを進めよう。
2020年6月1日より、職場におけるハラスメント防止対策が強化される。ハラスメントのない働きやすい職場づくりをめざそう。
職場における@優位性を背景とした言動で、A業務の適正な範囲を超えて、B身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害することで、@〜Bの要素すべてを満たすものが職場のパワハラとされている。
パワーハラスメントという言葉は、上司から部下へのいじめ・嫌がらせを指して使われる場合が多いが、先輩・後輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して行われるものもある。「職場内での優位性」には、「職務上の地位」に限らず、人間関係や専門知識、経験などの様々な優位性が含まれる。
必要な指示や注意・指導を不満に感じたりする場合でも、業務上の適正な範囲で行われている場合には、パワハラにはあたらない。例えば、上司は自らの職位・職能に応じて権限を発揮し、業務上の指揮監督や教育指導を行い、上司としての役割を遂行することが求められる。職場のパワハラ対策は、そのような上司の適正な指導を妨げるものではなく、各職場で、何が業務の適正な範囲で、何がそうでないのか、その範囲を明確にし、適正な指導をサポートするものとなる必要がある。
パワハラは、労働者の仕事への意欲や自信を失わせ、精神疾患の発症、休職・退職に至る原因になる。労働者の人間としての尊厳や人格を侵害する許されない行為。代表的な言動の類型を上の表にまとめた。個別の事案の状況等により異なる場合もあるので注意が必要だ。
自治労は、すべての労働者が安心していきいきと働くことのできる職場環境づくりをめざしている。まずは職場におけるパワハラに対する理解を深め、被害者が守られるように就業規則を改正したり、相談窓口を設置・強化するなど、パワハラの予防・解決に向けた仕組みづくりを労使で進めよう。そして、万が一あなたや友人・知人が被害者になったときは当事者だけで悩まず職場の労働組合・または府本部まで相談してほしい。へるぷカードに記載のメールアドレスで相談を。(相談内容や個人情報は厳守します)
@身体的な攻撃 暴行・傷害
A精神的な攻撃 脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言
B人間関係からの切り離し 隔離・仲間外し・無視
C過大な要求 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
D過小な要求 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
E個の侵害 私的なことに過度に立ち入ること
毎日を健康でいるために、柔軟性を上げることが大切だ。体を柔らかくしなやかに保つことで筋肉の伸びが良くなり、質も向上。基礎代謝も上げてくれる。筋肉は何もしないでいると1年間で1%減少する。筋肉をしなやかに保つことで、疲れにくく、老けにくい体に変化する。
また筋肉と連動して動く関節をほぐすことも大切。肩こりや腰痛など慢性的な症状の根本的な解決になり、疲労感の改善にもつながる。凝りはもともと疲労物質が溜まることにより起こる症状だ。ほぐして流すことで体が軽くなる。
次に挙げる@〜Cの不調に思い当たったら「柔軟性不足」が原因かも。
@血行不良
血液循環が悪いと肩こりや冷え性、肌荒れなど多くの不調を招く。心臓をスタートして体全体を流れる血液循環。これが悪くなると動脈硬化を招き、肩こりや冷え性、肌荒れや頭痛など体の不調を引き起こすことがある。柔軟性を高めるため、全身を使ったストレッチや運動で血液循環をよくしよう。
A疲れやすくなった
一般的に、疲れやすくなったと感じるときは体力が低下していることがほとんどだ。体は体力低下を感じると、脳の中枢神経から体力温存のサインを出して今ある体のエネルギーを溜め込もうとする。柔軟性を高めてしなやかで質の良い筋肉を作ることにより、長時間の作業など疲労感を伴う動作に対抗できる体へと変化する。
B代謝が下がった
一般的に年齢を重ねると代謝が落ちてしまう。加えて女性は男性より筋肉量が少なく脂肪が多いため、特に代謝が低くなってしまう。体が硬くなり筋肉のしなやかさが損なわれると、代謝減少を加速させてしまう。
C体が凝る
体の柔軟性が不足すると関節周りが凝るようになる。肩や肩甲骨の凝り、腰痛に悩んでいる人が多いのではないだろうか。
腰周りは骨盤のゆがみなどを招く。この部分の柔軟性は特に大切だ。体の凝りは蓄積された老廃物が原因。しなやかさを保つことで、余分なものを押し流すことが可能になる。
お風呂上がりの筋肉が温まっているときに、ストレッチを取り入れてみていただきたい。