2020年10月15日号(第814号)

新たな時代の運動を切り拓こう

府本部第85回定期大会

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府本部は9月26日、第85回定期大会を京都市・北文化会館で開催した。2021年度運動方針と当面の闘争方針など4つの議案が提案され、すべての議案は原案どおり可決・承認された。出席代議員数は24単組から119人(委任状含む)で、女性参画率は29・41%となった。

大会は新型コロナウイルス感染症防止のためソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用、会議時間の短縮のため来賓祝辞の割愛など対策を講じて開催。大会議長に大池代議員(八幡市職労)と安田代議員(京交労組)が選出され、議事を進行した。

開会にあたり、高橋執行委員長が主催者を代表してあいさつ。議長による大会成立宣言のあと、執行部より2020年度諸報告が行われ、一般経過報告、会計決算報告、会計監査報告はすべて承認された。

議案は執行部より、@2021年度運動方針案、A一般会計・特別会計予算案、B当面の闘争方針案、C委嘱する監査法人の承認案が提案され、質疑討論・採決を経て、全議案は原案どおり可決された。【2面・当面の闘争方針抜粋】

会場からの発言では、コロナ禍における運動のあり方や、政治闘争などに関する質問や意見が出された。
「大会宣言」は賃金労働条件改善と定年延長の実現や、会計年度任用職員制度、反戦・平和・脱原発等の取り組み、組織の強化・拡大と政治政策闘争を強化するとの決議を採択した。

最後に増永副執行委員長の発声による「団結ガンバロー」で大会を締めくくった。

執行委員長あいさつ

コロナウイルス感染症の影響が収まらない中での参加に感謝申し上げる。コロナ禍でエッセンシャルワーカーという言葉を耳にするようになった。人々が生活を維持していくために必要不可欠な労働者、その多くが自治労に結集する仲間のみなさんである。私たち労働組合には、そのみなさんの生活と安全を守ることが今まで以上に求められている。自治労はこの間、国会対策や省庁対策、賃金補償や特別休暇手当の確保等に取り組んできた。府本部も各方面への要請、中央の交渉情報の迅速な提供と単組・職場課題の把握に努めてきた。なかなか一堂に集まれないという大変困難な状況ではあるが、コロナ後の新たな時代をめざし取り組みを進めなければならない。そのためにも組織の拡大・強化は最重要課題である。自治労の第5次組強計画を踏まえ、各単組・職場での取り組みをお願いしたい。

賃金確定闘争は、人事院勧告が民間調査が遅れた関係で早くても10月末といわれている。自治体の財政難を理由にした安易な賃金合理化攻撃を許さないためにも、短い期間での集中した取り組みとなるが各単組での要求‐交渉‐妥結のサイクル確立に向け取り組みを推進したい。

政治闘争について、安倍政権の継承を掲げる菅政権が誕生した。森友・加計問題や桜を見る会、買収事件等の疑惑の隠蔽やコロナ禍での政府の迷走により、自治体職場に極めて多くの負担や混乱が生じた。一刻も早く国民の手に政治を取り戻さなければならない。新しく結成された新・立憲民主党を中心に、真に国民に寄り添い命と暮らしを守る政治を実現することに期待し、府本部も来るべき解散総選挙に向け全力で取り組みたい。会計年度任用職員制度や、定年延長の問題など課題は山積しているが、大会成功に向け熱心な議論をお願いしたい。

執行委員長 高橋 直樹

指定管理者職場への財政支援を求める

京都市に要請行動 JI−UP京都

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府本部とJI‐UP京都は9月25日、京都市役所北庁舎で京都市への緊急要請行動を実施した。

新型コロナウイルス感染症の拡大によって自治体からの休業・休館要請を受けた公共施設で働く組合員に雇用不安が広がっており、京都市の指定管理者職場への財政支援等について要請した。

冒頭、高橋府本部委員長が行財政局財政部財政課の槙田課長に要請書を提出し、要請の主旨と指定管理職場をめぐる状況を説明。小檜山議長が要請項目として、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を活用し、公共施設等の事業継続や労働者の雇用確保と、賃金削減をしないよう指導することを求めた。

要請書を受け、槙田課長は、「臨時交付金を利用して支援することは必要と考える。閉館時の施設利用料の返還金や再開に向けての経費を補助し、指定管理者の減収補填に8億円以上投入した。臨時交付金はすでに赤字になっている」と京都市の対応を説明した。

単組からは、施設利用料の補填はされたが、今後も高齢者や大学生などの利用者の増加が見込めないことや、減収により事業展開が不透明、またコロナ禍の施設整備費も必要であることを訴えた。

最後に、京都市の来年度予算はさらに厳しいと予測されるが、雇用を守るよう一定の責任をもっていただきたいと要請し、行動を終えた。

知っていますか?アンコンシャス・バイアス

 

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アンコンシャス・バイアスとは、「無意識の思い込み、偏見」と訳され、自分自身が気づいていないものの見方や捉え方のゆがみ・偏りのことをいう。日常にあふれているアンコンシャスバイアスそのものが悪いわけではなく、気づかないうちに、「決めつけ」たり、「押しつけ」たりしてしまうことが問題となる。

連合は、性別・年齢・国籍・障がいの有無・就労形態などにかかわらず、誰もが多様性を認め合い、お互いに支え合うことのできる職場・社会の実現をめざしている。

職場にあふれている「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み・偏見)」に気づくこと、それが連合のめざす、真の多様性ある職場への第一歩となる。QRコードからあなたの中にある無意識の思い込みや偏見について、診断してみよう。

日常の中のアンコンシャス・バイアスの例

【ステレオタイプ】
人の属性をもとに先入観や固定概念で決めつけてしまう
【正常性バイアス】
問題があっても、「私は大丈夫」と思い込んでしまう
【確証バイアス】
自分の考えや経験則を正当化する情報ばかりを探してしまう
【権威バイアス】
権威のある人の言うことは、間違いないと思い込む
【集団同調性バイアス】
周りと同じように行動しようとする

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