2020年11月1日号(第815号)

先人の知恵を力に

オンライン自治研集会

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自治労は10月10日、オンライン自治研with青森全体集会を開催。京都ではキャンパスプラザ京都をサテライト会場とし18人が参加した。

集会の特別記念講演では、アメリカ出身の日本文学研究者であるロバート・キャンベルさんより「日本古典と感染症」と題した講演を受けた。

キャンベルさんは江戸時代の浮世絵師である葛飾北斎が疫病を鎮めるために奉納した絵馬を示しながら、「古来日本では疫病は対峙するものではなく、避けながら共存し鎮めていくものだった」と解説。また、江戸時代に書かれた書物は、識字能力の高くなかった庶民の中で様々な情報を共有できるよう口絵と文字が混在しているものが多く、漫画やアニメを生み出す日本の文化につながったと述べた。その中で、はしかに罹患した人は12日間隔離するなどソーシャルディスタンスを自発的に保つ様子が描かれ、江戸時代から危機に対応する底力を持っていたと説明した。最後に、「現代を生きる私たちが、このコロナ禍の困難を乗り越えるため、先人たちが培ってきたものを汲み上げて力に変えることが重要」と訴えた。

集会では、慶応義塾大学大学院の蟹江教授による「コロナ後の世界の道しるべとしてのSDGsと今後の自治体」と題した記念講演や、SDGsを自治体で実践するため、男女平等やLGBT、子育てなど幅広い課題についてパネルディスカッションが行われた。

参加者は、コロナ禍における公共サービスの実践や、コロナ後の社会の在り方について学習した。

オンライン自治研では、5つの特別分科会も開催され、11月9日までの期間限定で配信もされている。

※SDGs…Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)…国連で採択された経済・社会・環境にまたがる17項目の目標

平和な社会を創造しよう

青年部が平和学習会

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府本部青年部は、10月1日に京都市・こどもみらい館で平和学習会を開催した。冒頭、中村青年部長が学習会の趣旨説明を兼ねて主催者あいさつ。学習会は京都平和フォーラム事務局長の谷口府本部書記次長を講師に「平和運動とは」と題した講演を受けた。

中心的な課題は、改憲問題、米軍基地、反核・反原発の3つであり、それぞれ諸外国との比較や憲法学者の見解、動画や音声を多用しわかりやすく説明を受けた。

9条の改憲問題は自衛隊や集団的自衛権に関係していること。しかし憲法には、それ以外の問題として両性の合意に基づく婚姻しか現状認められていない状況もあると説明した。米軍基地問題については、基地ができる前からその場所に住民がいたのに、基地ができてからその周りに人が住んだという世間の誤った認識があることも紹介。古館伊知郎氏や橋下徹氏の対談を取り上げ、両者の考え方の違いをわかりやすく解説した。

講演を聞き、「家族が大切な人を失うような戦争や、原発事故が起こらず、平和な世界が訪れるように私たちも平和に対する認識を高めて、積極的に発言、行動する必要性を感じた」との感想や意見があった。

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