2022年1月1日号(第835号)

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まっすぐに前を見つめる茶トラの猫。ちなみにトラ猫には、こげ茶と黒の縞模様のキジトラ猫をはじめ、グレー(銀色)と黒の縞模様のサバトラ猫、茶色の縞模様の茶トラ猫がいる。昔、映画にもなった茶トラの猫は、遺伝子の関係でオスの割合が多いのだそう。

虎視眈々(こしたんたん)
「虎が獲物を狙って鋭い目で見張ること」から転じて、「油断なく機会をじっと狙っている様子」という意味。
長引くコロナ禍で、自治労組合員の多くは、それぞれの職場で公共サービスを担う「エッセンシャルワーカー」として、この未曽有の事態に対応し続けてきたが、担い手も職場の体制も圧倒的に不足していることが改めて浮き彫りとなった。
このような中、労働組合に求められる役割と責任が大きくクローズアップされた。いまのピンチをチャンスと捉え、諸条件の改善、組織の強化・拡大をめざすことが重要だ。
コロナ後の反転攻勢に向け、虎視眈々と準備を進めよう。

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組合員に共感される組合づくりを
自治労京都府本部 執行委員長 岡本 哲也

組合員とそのご家族の皆さまには、健やかに新年を迎えられたこととお喜び申し上げます。旧年中は、府本部の取り組みに対しまして、力強いご結集をいただきましたことに心より感謝申し上げます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。

さて、日本国内で新型コロナウイルスの感染者が確認されてから2年が経とうとしています。この間30周年記念事業やスポーツ大会をはじめ、人が集まる事業を中心にいろいろな取り組みを中止や延期とさせていただきました。一方で、作成した「コロナ禍における対面での会議や集会の開催に関するガイドライン」を遵守するとともに、オンラインを活用したハイブリッド開催も取り入れながら、執行部、専門部、評議会・協議会などの活動を進めてきました。今年につきましても、気を緩めることなく感染予防対策をしっかりと実施しながら取り組みを進めるとともに、感染症の状況を見ながら30周年事業で計画していた組合員やその家族が集う取り組みの開催をめざしたいと思います。

また、皮肉にもコロナ禍により、私たちが仕事とする公共サービスの重要性について、エッセンシャルワークとして住民の皆さんに広く認知されることとなりました。しかし、その提供体制は脆弱で、現場は疲弊していることも改めて浮き彫りになりました。今こそ、私たちひとり一人が声を上げ、現場にある課題の克服にむけて労使協議を進めるとともに、「公共サービスにもっと投資を!」キャンペーンを、今年は京都府内全域において通年サイクルで展開し、住民にアピールしていきます。

そして、私たち現場で働く者の声を国会に届けることが必要です。7月に予定される第26回参議院選挙において、自治労組織内候補予定者「鬼木まこと」の圧倒的な勝利にむけて取り組みを進めます。皆さんのご協力をよろしくお願いいたします。

さらに、自治労が最重点課題として位置付ける組織強化・拡大は、府本部にとっても喫緊の課題です。自治労運動の原点は、職場課題に密着した単組活動にあります。府本部は、「組合員に共感される組合」をめざして、単組活動を支えながら、そして単組とともに、「皆さんの声」を基礎に、労働条件の改善や健康で安心して働き続けられる職場づくり等に全力で取り組んでいく決意です。

結びに、本年が皆さまにとって素晴らしい一年となりますよう祈念申し上げ、新年のあいさつといたします。ともにがんばりましょう。

新春特別企画

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第26回参議院議員選挙・自治労組織内候補予定者
「鬼木まこと」インタビュー

公共サービスの誠のために

公共サービスは今、大きな苦境の中にいる。しかし、この苦境はけっして新型コロナウイルス感染症だけによるものではない。私たちが質の高いサービスを提供するためには、根本的に変革しなければならないことがあるはずだ。今年、そして将来にむけて、何をどう捉え、何を変えていかなければならないのか。私たちがより良く働ける未来をめざして、第26回参議院議員選挙・自治労組織内候補予定者の鬼木まことさんにインタビューした。

労働組合との出会い

―鬼木さんが組合活動をするきっかけを教えてください。

鬼木 特別なきっかけはありません(笑)。私は1982年に福岡県庁に入職して、久留米県税事務所に配属されました。そして職場に赴任すると同時に、組合の役員が訪ねてきて加入のお誘いを受けました。当時、福岡県の出先機関はほぼ100%の組織率でしたから、「全員が入っている」と言われ、「じゃあ入ります」と素直に加入しました。

―活動に力を入れる原動力となった出来事はありましたか。

鬼木 支部の青年部にいた時に沖縄に連れていってもらったことが大きいかもしれません。中距離巡航ミサイル・トマホークの配備を阻止しようとする「嘉手納基地前座り込み行動」に参加するためです。その際に、沖縄の戦跡を巡り、現地の人や沖縄タイムスの記者などさまざまな方にお話を伺いました。防空壕の代わりとなったガマにも入って、当時の沖縄の人たちがどのような生活を送っていたか、あるいは、どのような歴史があったのか、沖縄戦はどういう意味合いや位置づけを持った戦いだったのかなどを教わりました。

生まれて初めて戦地を見て、そんなお話を聴いたことは、本当に強烈な体験でした。そして、戦争や平和について改めて理解を深めるきっかけになりましたし、それまで以上に、組合活動に取り組む重要性が身に沁みました。

―鬼木さんは「One for all, All for one」という言葉が好きだと伺っています。何か理由があるのでしょうか。

鬼木 この言葉が大好きなラグビーの本質を物語っているからです。ラグビーは防具を着けずに激しく体がぶつかり合うため、相手と向き合うときはかなり怖いスポーツです。14人の仲間がいるからその恐怖心を乗り越えて相手に向かっていける。自分一人だと乗り越えられないことも、仲間がいるチームだと乗り越えられるということです。

「なぜ組合活動をしているのですか?」と聞かれれば、やはり「みんなのために」という想いが根幹にあります。全国で組合活動に取り組んでいる皆さんも、きっと同じではないでしょうか。

コロナ禍と公共サービス

―コロナ禍で一変した公共サービスの職場環境についてどう感じますか?

鬼木 全国の組合を回って現場の状況を伺っていますが、新型コロナウイルス感染症が与えた影響は本当に大きいと実感しています。それまでの体制が万全だったわけではなく、コロナ禍以前から定員が減らされ、職場の統廃合は進み、公共サービスがどんどん細く小さくされてきました。それでも、現場の組合員の皆さんが必死になって踏ん張りながら、なんとか職場を守ってきました。

そんな中でとくにワクチン接種対応は大きな負担になりました。準備や実施だけでなく、感染者への対応も必要ですし、担当する課だけでは人が全然足りません。別の課から応援を集めて体制を強化すると、応援した課の日常業務が回らなくなります。その結果、役所全体で一斉に業務負荷が組合員の皆さんに蓄積していく状況になってしまいました。本当に、ギリギリのところでなんとか持ちこたえている状況です。現場では、「メンタルヘルス不調の職員が増えている」「長期病休になる職員が増えている」というお話もたくさんお聞きしました。

また、九州でよく声にあがったのは、コロナ禍における避難所運営の大変さです。新型コロナウイルス感染症対策で密を避けるためには、避難所を増やさなければならず、例えば、今まで50人収容だった避難所を25人にすると、同じ規模の避難所がもう一つ必要になります。消毒や換気の対応など従来とは異なる業務の増加が大きな負担になっていると教えていただきました。

―全国を回られて、とくに印象に残ったことはありますか。

鬼木 一番驚いたのは、超過勤務時間が1ヵ月で250時間を超える組合員の方がいたことです。ワクチン担当課の方でしたが、ほとんど休んでいないのではないでしょうか。当局には管理責任や安全配慮義務がありますので、職員配置や業務分担を見直してチームとして業務遂行する仕組みを作るべきですが、残念ながら、現実としてこのような実態があります。おそらくご本人は、周りに迷惑がかからないように、強い責任感を持って役割を果たそうとされたのだと思います。現在の公共サービスは、こうした皆さんの献身的な頑張りや犠牲の精神によって支えられており、コロナ禍によって、公共サービスの脆弱性が改めて浮き彫りになったと言えます。3回目のワクチン接種の時にそういう事態を再発させないように、組合として協議し、当局に要求するしかないと思います。

―「チームとしての仕組みをつくるべき」とは、どういうイメージでしょうか。

鬼木 公共サービスには、コロナ禍以前から圧倒的に人が足りていません。日常的な通常業務でさえギリギリの人員で頑張っていたところに、新型コロナウイルス感染症によって組合員の皆さんに業務負担がさらにのしかかりました。ですから、元々の体制を充実・強化していくということを基本的な考え方にしないと、突発的な定常的ではない業務が生じた際に破綻してしまいます。住民のそばで寄り添っているのは現場の組合員さんたちですから、本当の意味で公共サービスの体制充実・拡大をはかっていくことが大きな課題だと思います。

自治労の代表として

―組合員から「なぜ組織内議員や政治闘争が必要なのか」という声を聞きます。今一度、その必要性についてお聞かせください。

鬼木 昔から、とくに若年層には、政治闘争や選挙闘争に対して忌避意識が高い傾向があると言われています。ただ、一人ひとりの日々の仕事や暮らしの中で、「私はこう考える」「私はこれをやりたい」ということがあっても、現場だけで実現するのはなかなか難しいと思います。そのためには、仕事の中身を理解している人が皆さんの想いを国会をはじめとする議会で代弁し、国政等に反映する必要があります。

皆さんから伺った課題を受け止め、その解決にむけて議会の場で発信をすることこそ、組織内議員の役割だと思います。そして今、最も大きな現場の課題は人員の問題です。そうした課題を労働組合の皆さんと連携して取り組んでいくのが組織内議員です。私はそうした役割を担う所存ですし、その機会を与えていただければ、国会の場でしっかりと訴えていきます。

―今年7月に予定されている第26回参議院選挙にむけた決意をお願いいたします。

鬼木 全国の組合の皆さんとお話しして、脆弱な公共サービスの現場の姿が改めて明らかになりました。それをなんとか支えているのは、組合員の皆さんの努力、奮闘、献身性です。そうした皆さんの努力や奮闘に応える施策や政治にはなっていません。

本来であれば、当局がもっと責任感を持って職員の方々を守るべきなのですが、そうした当局はごくわずかで腹立たしいです。ただ一方で、当局にその責任を気づかせることも労働運動の役割だと思います。そして、労働運動と連携・連動して議会で取り組んでいくのが、組織内議員の役割です。その役割をまっとうすべく、ぜひ議会の場で力を発揮できるように頑張っていきたいと思います。

―最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

鬼木 組織内議員は組合員の皆さんに押し上げていただく議員です。ですから、組合員の皆さんの想いや声をしっかりとお聞きしていきます。そして、組合員の皆さんの課題の解決や前進にむけて努力をします。皆さんと一緒にお話をして、一緒に考えて、国会の場で頑張る、そういう存在になりたいです。頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

社会を動かすのは「選挙」に行くこと

府本部リーダーズセミナー開催

府本部は11月27日、リーダーズセミナーをウイングス京都で開催。ウェブ参加も含め13単組48人が参加した。セミナーは2本の講演で構成。「笑える政治教育ショー」と題して、お笑いジャーナリストのたかまつななさんを招いた。2本目の講演は、八巻本部労働条件局長より「日常的な組合活動の進め方と賃金闘争の基礎」を学習した。

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「若者よ、選挙に行くな!」「教育の予算が減っている?その分医療費に回してもらえるからありがたいよ」「地球温暖化?20〜30年先の話なんて知らないわ」…。お年寄りが若者を挑発する動画の冒頭だ。政治に関心の低い若い世代が選挙に行かないことで損をしていると警鐘する。

この動画を作成したのはお笑いジャーナリストのたかまつななさん。株式会社笑下村塾の創立者でもある。「世界の選挙の方法」や「3分でわかる民主主義」など、先輩の中山女子短期大学(芸人)とクイズを交えながらテンポよく話を進めた。

選挙制度について、「投票用紙に人の名前を書くのは日本ぐらいで、チェックやマークをする国の方が多い。政治家は自分たちが当選しているので選挙制度を変えようとしないが、もっとよい制度になるよう考えることも必要だ」と話した。

また、「お笑い」でも舞台の客層によって受けるネタを変えるように、「政治」の世界でも、投票率の高い高齢者向けの政策を打ち出した方が選挙に通りやすいと説明。単純な多数決では反対された政策が、人口比や投票率を加味すると逆転してしまうゲームを紹介し、「有権者として高齢者の政治的影響が強い『シルバー民主主義』の解消をしないと、若い世代が損をしている」と訴えた。

そして、「フェイスブック創設者のザッカーバーグ氏やノーベル平和賞のマララさんのように、誰もが社会的な影響力を持つわけではないが、自分の思いを社会で実現する一番確実で簡単な方法は「選挙」に行くことだ」と述べ、社会に自分の意思を示すため、自分の考えを任せられる信頼できる代表者を選んでほしいとまとめた。
続いて、2本目の講演は、八巻本部労働条件局長より「日常的な組合活動の進め方と賃金闘争の基礎」を学習。八巻局長は自身の経験から魅力的な組合活動を進めるコツを示した。

最後に、川戸書記長から「自治労組合員の現場の声を国政に届けるのは、組織内予定候補の鬼木まことさんしかいない。組合員のみなさんのご協力をお願いしたい」と訴え、閉会した。

トラは毘沙門天の使い

寅年に行きたい京都のお寺

★鞍馬寺

叡山鉄道の鞍馬駅を降りて徒歩3分、鞍馬寺の山門だ。その両脇には石像の阿吽の虎が控えている。高さ約2bの台上に鎮座しており、なかなかの迫力。こちらの本尊は、毘沙門天・千手観世音菩薩・護法魔王尊が三位一体となった「尊天」。中でも護法魔王尊は秘仏で、60年に一度開扉されるだけだ。霊宝殿では毘沙門天三尊像などが安置されており、ゆっくり観賞できる。

▼所在地/京都市左京区鞍馬本町1074番地

★毘沙門堂

JR山科駅から徒歩20分、ゆるい坂道を登ると約1300年前に創建されたという毘沙門堂に着く。本尊は毘沙門天で、これは伝教大師が比叡山延暦寺の本尊である薬師如来の余材で自作したと伝えられている。本堂裏の庭園、晩翠園が美しいので、ぜひ足を運んでいただきたい。

▼所在地/京都市山科区安朱稲荷山町18

★法輪寺

阪急嵐山駅から徒歩5分、山の中腹に位置する法輪寺は限りない知恵を授けてくれる虚空蔵菩薩を本尊とする寺院だ。その虚空蔵菩薩は丑年、寅年生まれの守り本尊なので、本殿前には狛犬ならぬ、狛虎・狛牛が一対となって鎮座している。高台に位置しているので境内からの眺望は抜群。京都市内を一望できる。

▼所在地/京都市西京区嵐山虚空蔵山町

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(左)迫力ある鞍馬寺の虎の石像(中)毘沙門堂(右)法輪寺の狛虎

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